千房株式会社 ~お好み焼き一筋50年超!成長を続ける「千房」の人材育成術~

Vol.5 受刑者の就労支援の背景とその反響

千房株式会社 代表取締役 中井 政嗣 (2016年8月取材)

[もっとみる]

―受刑者の就労支援の背景とその反響―

【中井】

(受刑者の就労支援の背景)
今、おかげさまで、千房というお好み焼き専門店は関西の方でしたら大概の人は知っていただいています。名前だけですけれども知っていただいていますし、大学卒の新卒の学卒も入ってくれるような会社に今はなっています。法務省から受刑者の就労支援の以来が来たのです。9年前です。もうそんなものを採用しなくても、今はなんとか人手はいるのです。知らないで、今まで採用してきた経緯はあります。その後も、縁故関係でどうしようもないので預かってほしいというようなのもありました。けれども、今は現役の受刑者を雇用するということは、なんぼ何でも。でも、そのときに、沸々とやってみたい。確かに罪を犯してきたけども、それは過去のことだ。過去はもう変えられへんやんか。であれば、もう過去は問わない。今まで雇用してきたのと同じように、過去は問わない。でも、自分と未来は変えられる。この子たちが、この人たちが罪を犯したけれども、きっとそこには訳があったのでしょう。何かあったのでしょう。その訳によっては、受け入れてあげることも大事だ。これは前代未聞です。刑務所の中で採用募集が始まったのです。

【聞き手】

すごいですね。

【中井】

しかも、このことをオープンにしよう。今まで、受刑者の就労支援、協力雇用主と言うのですが、この制度は昔からあったのです。ところが、残念ながら、全部採用している会社は伏せています。雇用したその人間も伏せています。でも、私はこの取り組みをするときに、オープンにしよう。なぜならば、この取り組みは世に知らしめることが大事だ。なぜならば、社会の受刑者に対する偏見を少しでも緩和させたい。そのときに、千房という名前だけですが、関西の人にそこそこ知れている、そういう知っていただいている会社がそういう取り組みをやっているということを世に知らしめることに意味がある。密着取材のテレビカメラが入るのです。面接から入ってきました。新聞社が嗅ぎつけて、読売、朝日、毎日、産経の4大紙が全部取材に来ました。やはり怖かったのです。千房という名前を知っていただいています。そのことがテレビで放映されたら、怖がって。

【聞き手】

どういう反応になるのかという?

【中井】

怖がって来てもらえなくなったらつぶれるかもわからへんな。でも、オープンにしなければだめだ。そのときに、大変大げさな言い方かも分からないですけれども、もし仮に、これでオープンにしてお客さんが怖がって来てもらえなくて会社が潰れたら、もうこんな日本、もういいと思うぐらいに腹をくくったのです。いよいよ放送されました。新聞でも大きく取り上げられました。全部「よくやった」。このときに改めて、日本は捨てたものではないやんか。思いっきり自信を持ちましたね。

【聞き手】

本当にそうですね。

【中井】

振り返ってみたら、21名、今までに雇用してきたのですね。

【聞き手】

もうそんなにいらっしゃるのですか。

【中井】

はい。9年の間に。今から3年前に、日本財団が助成金を出すからもっと採用して。いやいや、金をもらうからそんなことができるわけではない。でも、彼らを迎え入れるためには、着の身着のままで出てきますから、衣食住を用意しなければならない。それなりにお金がかかる。回りに広めていくのであれば、それは助成金があったほうがいいということで、これはなんと世界初です。職業の職、親子の親「職親プロジェクト」。世界初のプロジェクトが大阪から7社の手によって誕生するのです。今、この代表です。

【聞き手】

そのきっかけを作られたのが御社だということですね。

【中井】

はい。今言ったプロジェクトが誕生した。これは大きくマスコミで取り上げられました。日本財団のほうへ問い合わせが来て、東京職親プロジェクトが誕生しました。それから、去年は福岡職親プロジェクトが誕生し、先月には和歌山職親プロジェクト。そして、今度できあがろうとしているのが、新潟、群馬、山口、奈良、静岡です。この5県が今、準備段階に入ってきたのです。

社長プロフィール

President's profile
氏名 中井 政嗣
役職 代表取締役
生年月日 1945/9/15

あなたにおすすめのコンテンツ

この社長に応援メッセージを送る
この社長に直接提案