ツインバード工業株式会社 顧客第一主義の極み、ココにあり!ものづくり企業の真心経営 ツインバード工業株式会社 代表取締役社長 野水 重明  (2016年12月取材)

Vol.4 成長戦略「3本の矢」

インタビュー内容

―成長戦略「3本の矢」―

【野水】

海外展開については、今、私たちの成長戦略の中で、「3本の矢」として掲げているもので、一つの重要な事業として捉えています。5年前には、「世界の工場」から「世界のマーケット」へと変貌を遂げる、13億人の市場がある中国に販売会社を設立しまして、積極的に販売活動を推進しています。それから韓国、台湾、香港、ここには代理店が既にありまして、今年から来年にかけては、インドネシア、ベトナム、タイ、シンガポール、こういったASEAN地域に販路を広げていくように、海外営業部隊の陣営も強化をしたり、積極的に商品開発、あるいは販路の開拓を進めたりしています。

日本のマーケットは人口減少が始まっていますし、大きく売り上げを伸ばすというのは非常に難しい環境になっています。そういう意味では、日本の人口減少、あるいは海外展開というのは、日本の企業全ての課題でもあると思います。私たちツインバードは、中国あるいは東アジア、東南アジアに向けて、グローバルに私たちの製品をお届けしていきたいと考えています。

ツインバードの成長戦略、「3本の矢」は、1つは「国内ブランディング」、2番目が「海外展開」、そして3番目が、特殊な冷凍技術を使った「スターリングクーラー事業の展開」と、この3つがあります。国内ブランディングというのは、今お話しさせていただいたように、お客様と一緒に付加価値の創造をしていく、お客様の付加価値を最大化していくというような活動で、これをわれわれツインバードはブランディングだと考えております。

もう1つが、特殊な冷凍機なんですけれども、世界で初のスターリングクーラーです。スターリングクーラーというのは、理論的にはもう既に200年前から発明されていたんですけれども、これを製品化できるメーカーがなかったんですね。非常に部品点数が多くて、また非常に精密な部品加工が必要とされている製品です。燕三条の金属加工の技術が地元にあったというおかげもあって、われわれは2002年に初めて世界で初のスターリングクーラーの量産化に成功しました。この世界で唯一の、マイナス200度まで冷凍できるとか、非常にコンパクトで軽いとか、あるいは振動に強く持ち運びができる、あるいはフロンを使っていないので、非常に環境に優しい、そういった優れた特徴があります。このスターリングクーラーを使った産業用の応用製品、あるいは将来的には生活者に向けて、家電製品に応用できればと考えています。

今後は家電製品だけを一生懸命つくって販売していくという事業は、なかなか成り立ちにくく、成長しにくくなると思いますので、積極的に家電業界以外のリソースをお持ちの企業さんと、業界の垣根を越えてぜひ積極的にオープンイノベーションをしていきたいと考えています。「もの」から「こと」へのビジネスの展開、これを積極的に進めていきたいと思っています。現状を考えますと、ゴールにはまだまだギャップがあると思いますけれども、ツインバードの全ての製品が本当にユーザー目線で、お客様目線で開発され、本当にお客様と一緒に付加価値を創造するような、全ての製品をお客様と一緒に開発することができて、その製品を日本のみならずグローバルに、海外に、世界に発信していけたらと考えています。


経営者プロフィール

氏名 野水 重明
役職 代表取締役社長

会社概要

社名 ツインバード工業株式会社
本社所在地 新潟県燕市吉田西太田2084−2
設立 1951
業種分類 電気機器
代表者名 野水 重明
従業員数 303 名
WEBサイト https://www.twinbird.jp/
事業概要 家庭用電気機器家庭用照明器具理美容・健康機器電気音響機器製造及び販売FPSC ( フリーピストンスターリングクーラー )及びその応用商品の開発・製造・販売
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