ツインバード工業株式会社 顧客第一主義の極み、ココにあり！ものづくり企業の真心経営 ツインバード工業株式会社 代表取締役社長 野水 重明　 (2016年12月取材)

―経営者に向けての歩み―

【野水】

私は新潟県の三条市という街で生まれました。金属加工、ものづくりで有名な街でして、私の祖父がツインバード工業の前身に当たる「野水電化皮膜工業所」という会社を創業したんですけれども、私が生まれたときは祖父も元気でメッキ工場をやっていましたし、私も小さい頃から工場の手伝いをよくやっておりました。高校まで三条におりまして、大学進学のために東京に出てきました。

大学を卒業し、いったん銀行に勤めたのですけれど、それからもう一度新潟に戻りまして、メーカーの社長をやるのであればもう少し勉強が必要だ、特にテクノロジーとか技術の勉強をということで、もう一度大学院に進学しまして、博士号を取得したという経緯があります。

小さい頃から「おまえはこの工場を継ぐんだ」と言われて育ってきました。そういう意味で、経営者というのは捉え方によっては非常に激務だったりしますし、激務である分、ものすごくやりがいがあり、社会貢献もできるのだと感じる職種だと思うんですけれども、家業を継いで経営者になるのを嫌だなと思ったことや、そういった迷いを持ったことは一度もありませんでした。私は学部の専攻もずっと工学部で、ものづくりや技術に関わってきまして、子どもの頃から親にこの学校に行きなさいとか、この分野を勉強しなさいと言われたことはなかったですけれども、多分小さい頃からのそういった生い立ちがあって技術系に進んだというふうに考えています。