株式会社メガステップ 人生の転機は不良映画！？業界に新風吹かす熱き男の挑戦 株式会社メガステップ 代表取締役 小山 宗一郎　 (2017年3月取材)

―事業発展のきっかけとなった取り組み―

【小山】

その時、今の妻ですが、彼女と結婚しようということで、2人で400万円くらい貯金もしていました。ちょうどその時に無理し過ぎて腰も悪くしていて、将来が少し不安だなということがよぎったことがありました。そのくらいですかね。もっと稼げると思ったし、「超簡単じゃん」と舐めていました。本当に妻に「その400万円を1回、使わせてくれ。全部、半分（でもいいから）使わせてくれ。必ず儲かるから」という話もして無理やり始めたんです。

2万円もらって1万5000円払ったら5000円残るじゃないですか。10人いたら1日5万円。20日で100万円。20人いたら20日で200万円儲かると思ったんです。普通に（考えれば）そうですよね。それで始めたんです。そしたら400万円が一瞬でなくなってしまったんです。「あれ？お金がないぞ」と。妻からもどんどん追求されるんですが、「絶対大丈夫だ。儲かってるから」と言っていました。でも、現金がなくなっていきました。結局、先にお金をみんなに支払って後から入ってくるということもわかってはいましたが、そんな大きい話になるということに気付いていなかったのです。

「最近の若いやつはだめだ」と、よく大人たちに言われていて、「そんなことない。『最近の若いやつはだめだ』なんて誰にも言わさない」ということを合言葉に人がどんどん集まってきて、本当に数か月で30人くらいまで一気に増えたんです。その立て替えがなくなってしまい、駆けずり回って、それでも足りないお金をかき集めて最初の3年間はなんとかやりました。でも、10人、20人、30人、15人となり、また30人、40人、20人というように、やはりごっそりやめていく会社でもあったんです。それは経営者としても未熟でしたし、40人にもなるとやはりリーダーが必要になってきました。しかし、そのリーダーも「仕事ができるから、お前がリーダーだ」（というふうに決めていたんです）。ですから、結局仕事ができるだけのリーダーの下にまた人が入ってくると、これは全員辞めてしまうのです。

やはりリーダーではなく、自分のことしか考えていないので。そういうことしていたのですが、40人の従業員が20人になった時がありました。1ヶ月で半分の20人が辞めたんです。仕事も受けていたので、どうしようかと思った時に、研修所をつくろうと思い立ちました。研修所をつくって人を早く育てれば何とかなると思ったのです。例えば5年かかる仕事も3年、2年ということができると。さらに新人で入ってきたら1年かかるものを3ヶ月でできると思いました。3ヶ月でできるものを1週間や2週間でできる。それで、そういう施設を建てようと思って話をしていたら、土地を貸してくれるという人が現れました。そして、埼玉の方に300坪くらいで研修所をつくったんです。そしたらそれがすごい当てはまって、本当にどんどん人が育っていき、一気に120人までいきました。