株式会社THINKフィットネス 起業は仲間との約束…『GOLD'S GYM』経営者が語る創業秘話 株式会社THINKフィットネス 代表取締役社長 手塚 栄司　 (2017年1月取材)

―フィットネス産業を盛り上げるためにー

【手塚】

我々の事業としては、『ゴールドジム』はこれからもそういった専門的な、ある程度ハードなトレーニングをする人が存分にできる、そういう場所をずっと続けていこうと思います。やはりそれに特化することが我々の使命だと思いますし、そこで範囲を広げるというのは全くもって我々が得意とすべきではないので。ただ、どんどんメンバーさんの年齢層が上がっていきますから、それに見合うような付加価値をつけていかなきゃいけませんし、居心地の良い空間をつくっていかなければいけないですけど、ゴールドジムというお店はトレーニングに特化したそういうスタイルをこれからも集中してやっていくと思います。

一方で、会社としてはそれ以外のセクションでマシーンを売ったりサプリを売ったり、ウェアを売ったりしていますので、そういうところを通じて、フィットネス環境が全国でもっとできるようにそういう協力ができたらいいと思います。なかなか予算がなくて、そういう設備がないという方のために、我々は中古マシーンの再生販売もしていますので、そうすると部活などでも安くても強度の強いものを求める（ことも可能です）。そういう形でフィットネスをやれる環境を今の5倍10倍、全国に数が増えるようになっていけば、今まであまりやっていなかった人も自分に合う場所を見つけて、そこで定期的に何らかの運動をしてくれるのではないかと思います。

フィットネス産業全体でいえば、運動するスペースはもっとたくさんあるべきだと思うんです。そのためには業態がもっと色々と分かれていかないといけません。例えば、シニア向けの運動スペースもそうですし、子ども向けもそうですし、今は特化した女性向けもそうです。色々なところがあって、なるべく利便性のあるところで、家の傍や、今は24時間の小型のスポーツクラブも結構増えていますよね。

そういった形で色々な場所にあって、将来お客様は必ずしも1つのクラブだけの会員ではなくなり、2つの会員になられて自分の行きやすいところにぱっといくような時代がくると思うので、そうすることによって、今まで運動を定期的にしていなかった方が参加するようになると考えています。その参加することによる色々な意味での健康状態の改善、それが病院へ行かなくなる、医療費の削減になるとか、自分が若々しくいて、色々な成人病リスクが軽減するとか、そういうところにプラスに向かうのではないかなと思います。それは1社が何かやっても無理なので、やはり全国レベルでもっと、自分に合った健康的な生活習慣をみんなが作りましょうという形をとって、気軽にエクササイズができ、栄養も自分の中で理解できる、そういう時代をつくっていかなければいけないと思います。

今、我々はこのTHINKフィットネスという会社と、あとそれに色々とご縁があって資本的な繋がりがあるいくつかの会社がありまして、みんなこのフィットネスという業界、産業をもっともっと社会に広めようと思って、それぞれの分野で頑張っております。でもそれは、フィットネスが遊びやレジャーではなく、社会に必要な産業に早くならなければいけないと、そういう思いでそれぞれ頑張っている次第ですが、我々のTHINKフィットネスグループとしてはやはり将来、「あそこの関連だから安心だな」と思われるような企業の1つになりたいと思っています。今でもそういう会社がフィットネス業界の中にいくつもありますけども、その仲間入りをしたいですね。やはり「あの会社だから安心だ」、「あの会社のグループだから安心だ」と。嘘はつかない、責任もって対応する。仮に故障やトラブルがあってもそれに対して誠意をもった対応をするという会社であることがまず大前提ですね。