株式会社イーオン グローバル人材創出のヒント、ここにあり!イーオン流経営術の全貌 株式会社イーオン 代表取締役副会長 三宅 義和  (2017年4月取材)

Vol.3 英語への苦手意識を払拭するには

インタビュー内容

―英語への苦手意識を払拭するには―

【聞き手】

お子さんの英語教育にもいち早く目をつけて力を入れてこられていますよね。

【三宅】

はい、そうですね。今、イーオンは250校あるのですが、その中のおそらく7割くらいのイーオンのスクールでお子さんを受け入れています。子どもの生徒様の数も段々と増えてきています。ご存じのように近い将来、小学校3年生から英語が必修化されます。

【聞き手】

2020年から完全に必修化と言われていますよね。

【三宅】

5年生から教科になるということで、子どもの生徒数も非常に増えてきていまして、大人も一緒ですが子どもに関してもやはり2つの面で英語力をつけてもらいたいというのがあって。1つはやはり英検のような資格試験で目に見える結果を出していただくということが大事。それからもう1つは人前で話す度胸を身に付ける。そういうキッズを育成するということが重要だと思っています。

最近ではキッズのスピーチコンテストというものもやっておりまして、今度東京でも東日本大会をやるのですが、感動的です。子どもたちが堂々と全く物怖じせずに大勢の人の前で英語でスピーチします。日本人が、英語ができない1つの理由は人前で話す度胸がないということですので、子どもの時からそういう訓練をするということが大切です。これは慣れですから、人前で話す訓練をするというのはとても大事だと思っています。

【聞き手】

グローバルで活躍する日本人をたくさん育てていかないとならない中で、言葉というのは絶対的に必要な要素ですね。

【三宅】

そう思います。スポーツの世界ではホームとアウェイという言い方がありますよね。そこで英語ができないと、海外で試合をする場合にアウェイがますますアウェイになってしまう。しかし英語ができれば、海外で試合をするのに海外がホームに、あるいはホームに近くなるというのがあります。これはおそらくスポーツ界だけではなく、あらゆる分野で英語ができることで、世界で活躍できる。そういうチャンスが広がるのではないかと思っています。

【聞き手】

日本は先進国の中では英語教育に対して非常に遅れているイメージがあります。

【三宅】

小学校の英語導入に関しては世界の中でも非常に遅かったと思います。日本における英語教育に対する議論は迷走しがちなのです。英語というのは、単語力や文法力というのを身に付けるお勉強という面と、それから書いたり話したりする実技の面、その両方がある特殊な教科です。単語力・文法力のお勉強をきちんとされているから、少し練習すると通用するようになるのです。

よく、日本で何年も英語を学んで身につかなかったけれどもアメリカに行ったら4ヶ月、あるいは6ヶ月で話せるようになったと言う人がいますが、それは日本の基礎があるからです。全くその基礎がないところで行ってもそうはならないですよね。だから基礎力も重要。

基礎力も重要ですがそれプラス実技という、こちらを私は、英語は「筋トレ」だと言っています。頭の良し悪しではなく、楽器とかスポーツと同じように、要はトレーニング、実技科目です。英語は実技科目であるというのが日本ではどうも欠けているのです。みなさん、勉強だと思っています。英語は勉強だと思っている限りはなかなか使えるようにならない。

英語の勉強は楽器やスポーツと同じ実技科目。私が今一生懸命やっているのが、ピアノと合気道と英語の勉強です。私にとって英語の勉強と合気道とピアノは非常に共通する部分があります。やはり良い先生から学ぶことがとても大事であるということと、あとは日々の練習に尽きると。練習が非常に重要であるということと、あともう1つ、何歳になっても楽しむことができるということがあります。なので、英語は筋トレであるということを私は今までも言い続けてきましたし、これからもしっかり言っていこうと思います。だけど、学校の知識は大事なんですよ。

昔からイーオンには、「学校英語 感情込めれば 英会話」という格言があります。ですから私も高等学校等で時々講演させていただくこともあるのですが、皆さんが習っている学校の英語は決して無駄にならない。今やっていることは必ず将来役立つので、声に出して練習する。今の知識は非常に重要ですよ、将来必ず役立ちますよというお話をしています。その勉強とトレーニング、その両方ですね。それに尽きると思います。

【聞き手】

日本人がなかなか英語をうまく話せないのは耳があまり良くないからだとよく言われています。そのため、日本人はなかなか英語が上達しないと伺ったことがあるのですが、それについてはどう思われますか?

【三宅】

それはあると思います。でも、そんなことを今から言っても仕方ないので、そういう事実があるならばそれを前提として、いかにしてリスニング力を磨いていくかということを考えた方がいいですよね。理屈から言えば、自分が声に出せる音は耳が反応するのです。自分が声に出せない音はなかなか自分の耳が聞き取れないのです。自分が声に出せるものは非常に、自分の耳ですから聞きやすくなるのです。

私どもが非常に『イーオン』で重視しているのは、音読トレーニングです。声に出して練習をするトレーニング。リスニング力を上げる場合にCDを繰り返し聞くことは良いことですが、ただ、何回聞いてもわからないところはわからない。何回聞いても速いものは速いのです。ゆっくりにする方法はただ1つだけなのです。それは自分の速度を上げていくことです。それを指導できるのは実は日本人教師なのです。

ただ、声に出してなんでもいいから言えばいいということではなくて、やはり最初にリスニングをやって、こうやってああやってという順番があるんですね。そういう正しい効果的な音読トレーニングを指導できるのが、日本人教師です。ネイティブの先生は自分で英会話を勉強したことはないですから、そういったこともやったことはないですよね。なので、我々は音読トレーニングを非常に重視しておりまして、大きな成果を出しておりますので、リスニング力もそれを繰り返すことによって、ずいぶん聞けるようになります。


経営者プロフィール

氏名 三宅 義和
役職 代表取締役副会長

会社概要

社名 株式会社イーオン
本社所在地 東京都新宿区西新宿6-10-1 日土地西新宿ビル16階
設立 1973
業種分類 サービス業
代表者名 三宅 義和
WEBサイト http://www.aeonet.co.jp/
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