株式会社イーオン グローバル人材創出のヒント、ここにあり!イーオン流経営術の全貌 株式会社イーオン 代表取締役社長 三宅 義和  (2017年4月取材)

Vol.2 首都圏進出成功の裏側

インタビュー内容

―首都圏進出成功の裏側―

【聞き手】

まだ十数校というような規模の小さなところからスタートされて、まさしくイーオンの草創期から成長期をずっと体験されていますが、どのあたりがターニングポイントだったのでしょうか?

【三宅】

当時はこの業界そのものもまだ成熟しておらず、業界の健全化が1つの課題でした。私どもがある時期、30年近く前でしょうかね。全国外国語教育振興協会という業界団体に加盟いたしまして、しばらくして理事として業界全体の健全化を(図りました)。今は「中途解約の場合はこれだけお金を返すんですよ」ということが法律で決まっているのですが、当時はそういう決まりは全くないわけです。

そういう中で消費者保護が必要だろうということで、そのような法律ができるのに先立って業界団体でガイドラインをつくって、イーオンもそこに参画し、協会加盟校であるということを明確に世間にお知らせしたというあたりから私どもの信頼度、知名度がぐっとあがってきたと思います。学校数が増えてきて全国的に少しずつ知名度があがったということと、業界団体でのイーオンの取り組みが評価されて知名度・認知度が少しずつあがってきて、そこがやはり1つのターニングポイントだったという気がしています。

【聞き手】

全国展開、特に首都圏に出ようと思われたのはどういった経緯があったのでしょうか?

【三宅】

私どもは地方都市にまずスクールができました。仙台など東北地方にできて、それから埼玉にできて、最後に東京だったんです。ある面で心配がありました。私どもがやってきた教材やカリキュラムが東京で通用するのかどうか。果たして東京の人が1年間というコースを契約してくれるのかどうか。東京の方は1ヶ月、2ヶ月、3ヶ月くらいで次の学校に移るとか辞めてしまうなど、色々な面で東京は違うのではないかという危惧もあったのですが、実際やってみますとやはり東京の方も私どものカリキュラムを非常に高く評価してくださって、熱心に通ってくださるし、6ヶ月、1年だけではなく継続してくださる方もたくさんいらっしゃいますし、十分通用したというのが1つの自信になったと思います。

私どもがこの地方都市でやってきた、教師・教材カリキュラムを大切にする、割と派手ではないやり方を貫くべきかというのはあったのですが、結果としてはそれを貫いたことが非常に良かった。やはり派手なことをやるのではなく、昔から、“教師”“教材”“カリキュラム”とそれが重要であるというところを崩さずやってきたのが結果として非常によかったと思います。

【聞き手】

やはり真面目に勉強して、きちんと話せるようになりたいという人たちの気持ちに寄り添うような、そういうやり方でやってこられたのが功を奏したということですね。

【三宅】

もちろんネイティブの先生も非常に大切ななくてはならない存在ですが、やはり日本人教師の存在がイーオンの強みなのです。具体的な勉強方法の指導はやはり経験者である、日本人教師が的確にできるのです。AかBかにみなさん決めたがって、外国人教師が良いか、日本人教師が良いか、1対1のレッスンで良いか、グループのレッスンが良いか、英会話学校でやるのが良いか、家でスカイプを使ってやるのが良いか。AかBかに決めたがるのですがそうではなくて、色々なやり方があるので、ネイティブの教師にはネイティブにしかできない、なくてはならない存在意義がありますし、同時に日本人に英語を教えるわけですから、日本人の教師も非常に重要です。

我々が成功してきた1つの要因として、外国人教師も海外に採用の拠点をおいて、じっくりと腰を落ち着けて良い教師を採用してきたということと、あとは非常にレベルの高い日本人教師、その両方がずっといるということが私どもの成功の1つの要因だと思います。私どももスクールの数を少しずつ増やしていったのですが、ある時期にスクールの数を増やすことはやめようということで、ある時期以降ほとんど増やしていません。

【聞き手】

そうなのですね。それはなぜですか?

【三宅】

やはり、1校1校を責任を持ってきちんと運営していくためには、教師の採用研修や運営における管理の面で限度があります。今でも250校でネイティブの教師が600人以上いますが、600人の教師を、きちんと良い教師を採用して、研修をしてスクールに送り出すのは大変ですよね。それ以上規模を増やすと、やはりきちんとした研修や管理ができない。その代わり、色々な町でオープンをしましたら、オープンをする以上、閉鎖はしない。周辺の学校と統合するということでの閉鎖はいくつかありましたが、オープンする以上はほとんど閉鎖しないということでやってきております。割とこの業界はうまく行けば学校を増やすし、うまくいかなければその地区を閉鎖するということですが、我々はほとんどやっていませんね。


経営者プロフィール

氏名 三宅 義和
役職 代表取締役社長

会社概要

社名 株式会社イーオン
本社所在地 東京都新宿区西新宿6-10-1 日土地西新宿ビル16階
設立 1973
業種分類 サービス業
代表者名 三宅 義和
WEBサイト http://www.aeonet.co.jp/
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