Tranzax株式会社 ~事業の縮小、中断。困難を乗り越え手繰り寄せた逆転劇~

Vol.2 大手経営コンサルティング会社へ就職しなかった理由

Tranzax株式会社 代表取締役社長 小倉 隆志 (2017年10月取材)

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―大手経営コンサルティング会社へ就職しなかった理由―

【ナレーター】

大学4年生の時にアメリカの大手経営コンサルティング会社のインターンシップに参加し、そのまま内定を受ける。当時のエピソードを小倉はこう振り返った。

【小倉】

日本でパーティーがあり、その時にアメリカ本社のニューヨークの社長が来られていました。それで、「今度入ってくるので」ということで、隣に座らせていただき、少しお話をさせていただきました。その時に、「なんで君を採用したかわかる?」と言われたので、こんなこともできるし、あんなこともできるしと思ったんですけど、全部外れました。「いやー、君はね、素晴らしいんだよ」と。何を褒められたか。そこで僕はびっくりしたんですね。「あ、グローバルにはそういうことなんだ」と思いました。「日本語が君くらい上手な人はいないよ」と。当たり前ですけどね。だけど結局全部英語で話してやっていく中だと、日本語が使えるアメリカ人はほとんどいないわけですから。

当時、バブルが始まろうという時ですから、日本が、“ジャパン・アズ・ナンバーワン”と言われていた、その時代ですから、注目が集まっていました。よくわからない国で、誰も使えない言語を使えることが、「素晴らしい」ということだったんですよ。それで、「そうか」と。それが国際的な見方かと(思いました)。

【ナレーター】

しかし、最終的に選んだ就職先は、このアメリカの会社ではなかった。

【小倉】

「ところで、君はほかにどこから内定もらっているのか」と聞かれて、いろいろ挙げたんですけど、「野村総研」と言ったら、なんとそのアメリカ人の社長が「僕だったら野村セキュリティに行く」と。「すごいじゃないか、野村セキュリティは」と。びっくりしたわけです。「えー!」と。学生からしたらわからない。しかし、「アメリカの偉い人が言ってるんだから、野村證券はすごいんだろう」と思って、他を全て断って野村証券にしたんです。

公社債部というところに配属されたのですが、その中で私の最初の仕事は、国内債の方の債券の自己ポジション、野村證券が自分で持っているんですね。ディーリングの在庫として持っている国債のバック・ファイナンスなんです。これはすごく金融がよくわかるんですね。金融は、結局自分で運用と調達と両方やらないと本当のことがわからないんですよ。ただ、運用と調達の両方をやれることはまずありません。運用は運用のことしかしませんし、調達は調達の人しかしません。あと(1つの部署にいる期間が)長いと、調達と運用と全部完結するまでは経験できないですよね。債券のディーリングの世界はすごく短期間で回転していくので、全部できるわけです。調達と運用もセットにしてすぐ結果が出てくるという中で、長期債のポジションも持ちつつ、短期で調達していくので。この金利のスプレッドを取っていく。というのは、ベースとなる、一般の人にはわかりにくいところをとにかく最初に経験したので、すごく身に付いたのです。短期と長期の金利の世界で、しかも銀行員以上にディーリングの方でやっているので、両方見ているし、調達も運用もやっているので、すごく勉強になりました。

社長プロフィール

President's profile
氏名 小倉 隆志
役職 代表取締役社長

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