株式会社エリアクエスト テナント誘致など事業用不動産の資産価値向上サービスを展開 株式会社エリアクエスト 代表取締役社長 清原 雅人　 (2013年9月取材)

事業

【清原】

エリアクエストというのはホールディングカンパニーになっていまして、子会社２社が主要な事業部門なのですが、エリアクエスト不動産コンサルティングが原則宅建免許がなくてもできる業務、ビルの管理だとか一部の工事の請負だとか、あるいはこまめなサービスのところ。あと、テナントが店舗だと出店していくので、出店の開発を支援するようなもう１歩近いところでお客様と接するというのをやっているのが不動産コンサルティングですね。（エリアクエスト）店舗＆オフィスは仲介をやっている。今は店舗＆オフィスはサブリースをやっているものですから、４３棟サブリースをしています。仲介もやっているけれど、ベタな不動産屋が店舗＆オフィスでちょっと補助的な業務をやっているのが不動産コンサルというので我が社のビジネスモデルを完結させていると。

【清原】

パノラマクリーニングと言っている、うちの再生に至った大きな戦略商品の１つです。失敗から始まっていまして当社は掃除が下手だったんです。汚い。もうある時怒られてもう恥ずかしい思いをしまして。（指で）こうして取っただけで、今日掃除したはずなのに何で汚れているの、やっていないんでしょと。これはいかんなと。朝５時からとか６時からとかやっていると言うからおばあちゃんが。見に行きました。見に行ったら２分掃除したら１５分休んでいました。きちんとやってくれればいいのだが、同じところを２分やって１５分休む。１時間ぐらいいたけど同じところしかやっていない。自分のアルバイト時代を思い出したくらい。バイトでももうちょっとやるよねと。考え出したのがパノラマスケッチといって机とか電球とかエアコンの吹き出しとか全部がスケッチ上の中に入るようにして、それをパノラマスケッチと呼んでいるのですが、番号つけてしまおうと。いつもやるところを１、２、３にしてなかなかやらないこういう電球の周りとかそういうところに４、５、６、７、８、９とつけて最初の１時間でその１、２、３をやってくれと。残りの４、５を月曜日、６、７を水曜日、８、９を金曜日にやってくださいと。
項目指示書に落としましょうと言って、パノラマスケッチと項目指示書を作ってこうやってくださいと、絵も見せて渡してとやったら少し良くなった。

【清原】

これいいぞと。でも不安になって当時の２大クレーム先の２カ所を僕が見に行くんですね。なぜ僕が見に行くんだろうと。

うちの社員に専門の部署がありますから「お前も見に行け。何で俺だけ見に行かないといけないんだ」と行かせるようにしました。「そうだ、これも追加しよう。パノラマスケッチやって項目指示書に落とし込んで抜き打ちでチェックをしたらいいんだ」と。そしたら社員が見に行くでしょう。その後一応チェックしないといけません。僕、営業本部長ですから。

「なんかさぁ、３階に置いてあったよね、あれ誰んだ？」と言ったら「そんなの置いてありません。私は見てません。」「そんなことないだろ、俺写真撮ったぞ。」と言って写真を見せた。そいつは見に行ったのに知らないと言っている。では、次からはもう写真を撮ってこいと。「そうだ。写真を撮ってきて、そのまま報告書みたいなものを作って、お客様に送ろうよ」と言って、毎月１回抜き打ちチェックをし、写真撮って報告書を送るようにした。エリアクエストに掃除を頼むと、パノラマスケッチで項目指示書を作って、抜き打ちして、写真撮って報告書にまとめ上げて、郵送してくれる。

結果、共用部のチェックになり、だいたい誰が何かを置いているのですが。だから掃除をさせたら日本一というのはエリアクエストに掃除を頼むと結果としてテナント管理までできる。すごいと。実は意外と画期的だと思っています。
僕が考えたんです。４年間もがく中で（笑）。だから管理が少し伸びたということですね。

【清原】

実はこの４年間でご契約いただいた方の８割ぐらいが当社と取引ないんです。過去に契約なし。テナントもうちがつけたこともない、トラブルを解決したこともない。いろいろ話して「僕たちは掃除をいただいたらここまでできます」と「おお、いいじゃん」と言っていただいた契約ばかりで。年間の解約件数も激減したというか、ほとんど解約する人がいない。だから結果的に多分お客様の満足度は高いんだと思います。

【清原】

それは、貸主のデータベースと借主のデータベースのマッチングの最大化ということですね。それが結果的に我々のテナント付けというか、テナント誘致力の強みを発揮できるのであるというところだったんですけど。テナント誘致力が強いからビル管理とサブリースも伸ばせるんですよね。我々にとってのテナント誘致力というのは絶対的なキーなんです。

【清原】

今後に関しては今お客様から頂いているビルの管理とサブリース、これを積極的に伸ばしていきたいと思っています。