さくらインターネット株式会社 創業6年で上場。高品質・低価格のレンタルサーバで売上100億円を突破 さくらインターネット株式会社 代表取締役社長 / 最高経営責任者 田中 邦裕　 (2013年8月取材)

プライベート

【田中】

そうですね、私は旅行が非常に好きなものですから、だいたい月に１回か２回かはどこかに行っているというのがあります。実は先月も北海道を旅行しまして、夏の北海道というのは海がきれいなものですから、そのきれいな海を見に行こうということで積丹半島の先っぽまで行ってみたりとかですね、その前にも、温泉が好きなものですから秋田の温泉に行ってみようということで行ったこともありますし、産業遺産も好きなので、先日黒部ダムにある発電所ですね。抽選でやっているのですけども、その抽選に当たったものですから、富山の黒部川第４発電所ですか、なんかにも行きましたし、廃墟も好きなので九州にある軍艦島ですかね、軍艦島に上陸して在りし日の情景を思い浮かべてみたりだとかですね、日本国内が多いんですけれども、旅行で北は北海道、南は沖縄までちょくちょく出かけています。

【田中】

まず誰も住んでいないのにこれだけの規模の建物が残っているのかということに純粋に驚きを感じますね。こんな昔なのにこんなにすごい物を作ったのかというふうな、昔の人への尊敬の念もありますし、あとは崩れた感じが不気味なのですが、私、トンネルや暗いところが好きなので、そういうちょっとした不気味さというのもそそりますし、今そこに人がいないということに対する、何か思いを寄せることがあるのかなと思いますね。

【田中】

普通の建物だと人がいる場合になかなか入れないですが、例えば古い病院などですね、ここが手術室だったのかな、地下に、ここが霊安室なのかななどや、ここは病室で景色が良いねなど、普通だとそんなにビルの中や建物の中は出歩けないわけですけども、そこを自由に行き来できるというのも魅力ですね。そういう意味では軍艦島というのは今すごく制限がきつく、建物の中に入れなくなってしまったんですね。まわりを一周するだけなので、ちょっと廃墟マニアとしては残念なところがあるんですが、それでも外から見るだけでも中がちょっと見えますので、いつも見られないようなところが見られるという感じからも非常に良いなと思いますね。

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【田中】

思い立ったが吉日。思いついたらそれを実行するということが非常に重要ですし、思い立っただけではそれは何の意味も持っていないというふうに思っています。ですので「思い立ったが吉日」という座右の銘を常に胸に刻んで、思いついたことをしっかりと実現し、世の中を変えていくということに努めているつもりです。たぶん、スティーブ・ジョブスなんかも、色々iPadを作ったりだとか、iPhoneを作ったりしたわけなんですけど、多くの人があれと同じような事を考えていたよとおっしゃるんですね。トーマス・エジソンがやっていたことについても、そんなアイディア自分がもともと考えていたという方も多いですし、それこそドクター中松の独創的な発明に関しても、もともと考えていたよなんていう人が多いんですね。世の中にはとかく「それ自分も考えていた」というのが多いのですけども、自分も考えただけでは全く意味がなくてですね、それが世の中に披露されてそれが実現された、それこそがイノベーションだというふうに考えています。残念ながら日本の国というのは技術力は非常にあるわけですけども、実現力に乏しいと言われています。技術があったとしても実現しなければそれはイノベーションではないというふうに考えています。

【田中】

余談ですが、日本の世の中にはかなり様々な新しい技術というのが眠っており、北海道でも超伝導を使った送電であるなど、様々なエネルギー的な革新的な取り組みというものをしているのですが、どれもこれも当社が特許を取っているわけでもなく、当社が思いついたわけでもなく、当社が技術開発したものではないのですが、そういう様々な良いアイディア、技術が使われずに世の中に残っている事って結構多いんですね。そういった技術を見かけると、積極的に採用してそれを実現すると。その時点でイノベーションが完成するというふうに考えています。ですので企業さん、大企業さんが何十年も研究してきて実現できなかったことを当社がそれこそ１年間とかでそれを使って実現して開発された企業さんも当社も両方ともWin-Winの関係になるという出来事がここ数年たくさん発生しているんですね。まずはそこにある技術、アイディアを実現して世の中に出していくということを注力していきたいなと考えています。