島村楽器株式会社 ~個人文具店から日本一の楽器屋に。業界の慣習に対抗し続けた半生~

Vol.5 今後の展望とメッセージ

島村楽器株式会社 代表取締役会長 島村 元紹 (2015年4月取材)

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-今後の展望とメッセージ-

【聞き手】

ある年齢になったら後継者に席を譲ろうというようなことを、以前から決めておられるのでしょうか?

【島村】

以前からじゃありませんが、いつまでもやっているわけにはいきませんからね。2代目は今年で40歳になるのかな? 若いとも思いますが、私が音楽教室を始めたのが28歳、この会社をつくったのは36歳の時です。ですから、ちょうどいい年頃だなと思っています。私はまだまだ仕事が趣味ですから、生涯現役で会長の職にとどまりますが。とはいえ、2代目にも私と同じ経験をさせようと思って、いちいち指示は出さないことにしています。

【聞き手】

口を出したくなったりしませんか?

【島村】

ええ。ただ、報告だけはしてくれと話しています。今、出店を決めるのはすべて社長で、私には了解を求めてくるだけです。でも、答えは全部イエス、なんでもいいよと言っています。そうすれば、自分が責任者だと思いますよね。だから、本気になって考えるし、そうすることで、自分の意思で仕事をすることで、一番本気になるんですよ。

【聞き手】

それでも、これほどお元気でいらっしゃると、何か言いたくなる時もあるかと思いますが?

【島村】

あまりないですね。割り切っていますから。私は初代として、日本一の楽器屋になるぞという夢を実現したわけですよ。では、2代目はどうするかと聞いたら、世界一を目指すって言うんですよ。今は世界4位ですから、世界一はなかなか大変ですが。きっと、日本一になるよりずっと大変でしょう。だからこそ、やりがいがあると思います。国内だけではマーケット的に世界一にはなれませんから、次は世界進出です。今年、中国に初めて出店します。

【聞き手】

これからまた世界に出ていかれるとなると、過去にあった人の問題に、またぶつかる可能性もありますね。最後に、島村楽器という会社で自分も一緒に成長していきたいと考える人たちに、ぜひメッセージをいただきたいと思います。

【島村】

自分の好きなことを仕事にしてほしいですね。損得で仕事を選ぶのではなく、やっぱり自分がやりたいことです。私を例にすると、好きな音楽を仕事にしたので、こんなにうれしいことはないし、本当に本気になるんです。

つまり、会社の規模とか、そういう部分ではなくて、自分の好きな仕事を選びなさいということです。最近は音大を出た新人がよく入社しています。音大卒の女性が多いですね。音大卒といえば、今までは講師になると決まっていましたが、社員として応募してくるんです。これもいい例で、仕事を選ぶ時は損得ではなく、好き嫌いが最大の動機になると思います。

「好きか嫌いかで選びなさい」。これは私が会社説明会の時、必ず話すことでもあります。自分のやりたいことができる会社かどうかで選べば、本当に本気になります。人間は本気にならない限り、成長しません。他人の力ではなく、自分の力で成長するんです。

【聞き手】

好きなことを本気できわめて、世界に進出されるということで、今後も御社の活躍を楽しみに見守らせていただきたいと思います。本日はどうもありがとうございました。

【島村】

ありがとうございます。

社長プロフィール

President's profile
氏名 島村 元紹
役職 代表取締役会長

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