八海醸造株式会社/株式会社八海山 ~日本酒『八海山』でお馴染み。世界へ挑戦する新潟の酒造会社~

Vol.4 高品質と量産を両立できた理由

八海醸造株式会社/株式会社八海山 代表取締役社長 南雲 二郎 (2015年9月取材)

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―高品質と量産を両立できた理由―

【南雲】

日本酒づくりというのは、加工産業なので、技術を持った人達が集まった組織でなければいけないわけですよ。そうすると人を雇ってたくさんつくればいいということじゃなくて、品質を維持向上させながら量をつくるということになると、人を育てながら組織を強化していってたくさんつくることに取り組まなければいけないんですよ。そうすると、なかなか大変ですね。

【聞き手】

そうですよね。

【南雲】

ですから、当時2ヶ月か3ヶ月の間、1日も休まないで酒づくりに取り組んでいた蔵の連中が今でもいますけれど、その人達がリーダーになっていますね。

【聞き手】

でもそういった方が支えて下さったからこそ、今があるということですよね。

【南雲】

本当に、その時こそ、組織というのは人間力だなと思ったことはないですね。

【聞き手】

お酒ってどんなにオートメーション化・機械化しても、つくり手の人達や、自然の環境やいろいろなものが上手くいかないと、ちゃんとしたものができないですよね。

【南雲】

僕も実はそう思ってたんですよ。量をつくることで品質が落ちていく。それは今おっしゃる通り、そういう環境の変化だとか、そういうことで量をつくると品質が雑になるわけですから、品質が落ちる可能性というのが大きくなるんですよね。それでたくさんつくるメーカーは品質が落ちて、良い物をつくっているところというのは、量ができないから、不足になってもしょうがないということは、実しやかにその当時は囁かれていたわけですよ。

【聞き手】

ええ、そういうイメージはあります。

【南雲】

僕らもその時に、それはそうだと言ってました。でも、だからといって責任を果たさなくていいってわけではないし、何といったってずっと継続して経営していくとなれば、そこを何とか打破しなければ駄目だろうと。

だから僕たちは、量をつくって品質を向上させて、そして市場が広がると僕たちの存在価値が上がったことになるじゃないですか。それは僕たち、一人一人の存在価値が上がったということだろうと。

まあ頑張りましょうよと言って、何とかやってて、それで平成15年ぐらいの頃に、約3万石になったんですね。安定的に大体3万~3万3千石ぐらいを10何年間は行ったり来たりしています。

僕らの一番の強みは、そういう物を品質を、それで80%がレギュラー酒なんですよ。3万石の内の80%がレギュラー酒なんです。この2種類、特別本醸造と普通酒って呼んでいるもので80%の酒をつくっています。

大体2,万6千石位のお酒を2種類つくっている、それの麹は全て手づくりでやっているんです。今は機械づくりがありますけれど、そうではなくて、ちゃんとみんなが手で行って、そして、突破精麹、吟醸クラスの品質を僕らは設定して、そのつくりをやってますから、何年か経つとそういう組織ができ上がるんですよ。

ですから、僕らの一番の強みは、3万石の内の80%の酒をそういうようなつくり方でつくっている。それで一番大きい仕込みで、三段仕込み以上にはしないだとか、そういう条件を全部クリアして、20年、30年経ったら、そういうことができるようになった組織になったわけですね。人が無理だと言ったら、じゃあやろう、みたいな。

【聞き手】

それは社長の性格も関係しているのでしょうか。

【南雲】

性格もあるでしょうけどね。人様がしていることを僕らが今更やっても勝ち目がないですからね。

社長プロフィール

President's profile
氏名 南雲 二郎
役職 代表取締役社長

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