ラクスル株式会社 ~6兆円市場に変革をもたらした「ラクスル」快進撃の裏側~

Vol.7 あえて“バランスを崩す”経営手法

ラクスル株式会社 代表取締役社長CEO 松本 恭攝 (2015年12月取材)

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【聞き手】

会社も、こういったサービスの拡大とともに、組織自体も急成長しておられますけども、今、社員の方の数が何名ほどいらっしゃるのでしょうか。

【松本】

スタッフ全体だと160人(取材当時)くらいですね。

【聞き手】

どんどん社員の方の数も増えて、オフィスも新しく移転されて。とても素敵なオフィスなんですが、経営者としては、どうですか。ご自身を振り返ってご覧になって、どう感じていらっしゃいますか。

【松本】

経営ということを考えたときに、代表取締役だけが経営者ではないと思っています。ラクスルにも経営チームがあって、チームで経営をしているという意識が強いですね。その中で役割分担をしています。

私が考える経営において、最も重要なのは、ビジョン、方向性。会社がどこに行くかというビジョンが一番重要で、それはやはり私が会社をつくった時からずっと思っているところです。これはCEOとしての立ち位置ではなくてファウンダーとして、この会社の価値の根源はどこにあるのか、世の中にとっての、立ち位置は何か、これはここを語る、その仕組みを変えれば世界はもっとよくなるというビジョンと、「インターネットを通じて中小企業をエンパワーメントする」というミッション、この2つを語ることが私の仕事だと思っています。

そのうえで、事業をどうしていくか、組織をどうしていくか、財務をどうしていくか、いわゆる「ヒト・モノ・カネ」というものですね。この部分に関しては、役割分担をしていて、「組織・財務・事業」それぞれで、経営チームの中で誰がこれを見ていくかは、分担をしています。私自身の役割としては、非連続ですね。海外での投資であったり、こういう『ハコベル』とかは、これまで今までやっていた事業の延長線上ではなくて、成長を非連続に加速させるような取り組みに関しては、意思決定から実行まで含めて結構やっていますね。

【聞き手】

自分が役割を全うする中で、一番気を付けてらっしゃることというか、何に一番重きを置いて経営者というポジションにいらっしゃいますか。

【松本】

変にバランスを取りすぎない、少しバランスを崩すくらいがいいと思っています。バランスを取るとこういうサービスは出てこないと思いますし、突然海外展開で投資をベースにしてやっていくなどという発想は関係者からすると、ええっ?という話になるところもあります。そういうふうにフラットに考えて、事業を伸ばし、ビジョンを実現するためには、世の中にインパクトを出すのに、一番いい手法を出すときに、コンフリクトを恐れずに実行していく。意思決定をしていく。

経営という意味においては、そういうものがあったときには、経営会議で全部議論をして、オープンにしていく。ざわつくような話も全部議題に挙げます。経営会議を経て、プロセスは重視していますね。ガバナンスの体制、コンプライアンスを極めて重視した経営をしていますし、そのうえで、バランスを取りすぎない、バランスを欠いてでも、思い切った判断をしていくということにおいては自分の役割だと思っているので、やらないと。

ただラクスルは、未上場にしては極めてガバナンスが強い会社で、ベンチャーキャピタルが10社以上入っていて、今資金調達を58億円している状態です(取材当時)。外部のベンチャーキャピタルに入っていて、取締役会も今、社内2、社外2とやって、社外を2名の投資家から1名、中立社外、これは日経新聞にも記事が載りましたが、中立、利害関係のない社外関係者を1名置いていて、プロセスにおいては取締役会で必要なものはすべて議論するようになっています。そのなかでももちろん、いろいろ指摘、反対も出されるのですが、そのプロセスをしっかり通す、そのプロセスそのものはガバナンスが効くようなプロセスを事前において、そのうえで思い切りアクセルを踏んで行こうと、経営の上では心掛けていますね。

社長プロフィール

President's profile
氏名 松本 恭攝
役職 代表取締役社長CEO

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