ラクスル株式会社 6兆円市場に変革をもたらした「ラクスル」快進撃の裏側 ラクスル株式会社 取締役会長 松本 恭攝　 (2015年12月取材)

―ラクスルの革新性―

【聞き手】

今現在の、『ラクスル』というサービスをわかりやすく解説していただくとどのようなものでしょうか。

【松本】

一言でいうとネットの印刷屋さんです。名刺、チラシ、封筒、会社案内などもインターネットを通じて発注ができて、低価格で、安定した品質のものをお客様にお届けする、そういうようなサービスです。

特徴としては、2つあります。1つはまさに、我々は印刷工業を自社には持たない会社で、代わりに全国の印刷会社さんと提携させていただいて、その会社さんの非稼働の時間を、埋めるような契約をさせていただく。例えば3シフト、8時間×3シフトのうちの1シフトだったり、もしくは従来であれば、1ライン分弊社で借りさせていただいたりとか、いろいろな形があるのですけども、印刷会社さんの稼働していないアセットを使わせていただいて各エリアで印刷してお届けする、そういうような、ファブレスなEコマースというのが特徴の1つです。

もう1つは、印刷だけではなくて、例えばデザインを提供しますという時に、我々がクラウドソーシングのプラットフォームを持っていて、全国のフリーランスの方々が、低コストでデザインをしてくれて、印刷をして、さらにそれを配布する。例えば新聞折り込みだとか、ポスティングチラシで配布するといったような手配をインターネット上でワンクリックでできますよ、というような、お客様の集客をインターネットでサポートをする、そのような特性を持ったネットの印刷会社です。