ショウワノート株式会社 『ジャポニカ学習帳』でお馴染み。1970年の販売以来、累計販売数は12億冊以上 ショウワノート株式会社 代表取締役会長 片岸 茂  (2015年4月取材)

Vol.2 営業マン時代のエピソード

インタビュー内容

―営業マン時代のエピソード―

【聞き手】

25歳の時にご転職されてこちらに中途入社で入ってこられて、最初の頃はいわゆる営業としていらっしゃった。

【片岸】

僕は営業ですね。ですから営業で最初は半年東京、半年後は名古屋転勤、4年後に東北転勤になりました。とても辛かったですね。

【聞き手】

結構もう地方に回ってらっしゃったんですね。辛かったというのは?

【片岸】

なかなか東京に戻してもらえなかったですね。

【聞き手】

なるほど。ご本人は東京が良かった。

【片岸】

ええ。僕は結婚した年に東北転勤ですから、転勤といっても営業所ないんですよ。みちのくひとり旅みたいなもんですよ。転々とホテルを(回っていました。)

【聞き手】

じゃあ本当に富山の薬売りのように商品を持って色々な文具店に。

【片岸】

当時宅急便ってあんまりそんなに発達してなかったですから、重たいカタログと、サンプルを持って行くんですよ。ガラガラなんてのはあんまりなかったですよ。重たいバックを2つ持って行くんですよ。雨が降ったり雪が降ったりですと最低ですよね。

【聞き手】

そうですよね。しかも濡れたら、もうおしまいのような。

【片岸】

そうなってしまいますよね。

【聞き手】

いわゆる地方どさ回りみたいなものをやってらっしゃったわけですね。

【片岸】

地方巡業みたいなもの。で、帰ってくるなと言われましたから、毎週毎週、新婚なのに。

【聞き手】

奥様にですか?

【片岸】

いやいや、会社から。

【聞き手】

そうですよね。新婚ですものね。

【片岸】

2週間に1回位ですかね、帰ったのは。そうすると土、日はやっぱり向こうにいなきゃいけませんでしょう。その時にやっぱりお客さん回りをしたりすると、偉いねって言われますよね。

【聞き手】

休みなのに働いて。

【片岸】

そうするとやっぱり東北気質で非常に人間が良くできましたね。

【聞き手】

じゃあ当時単身赴任でずっと行ってらっしゃったんですね。それは、寂しい新婚時代だったでしょう。

【片岸】

ええ、寂しかったですね。

【聞き手】

その代わり仕事には打ち込めて、それが成績になってという。

【片岸】

そうでしょうね。

【聞き手】

でもご任者された時、そんなような事になるとはまったく思っていなかった?

【片岸】

まったく思ってないですね。

【聞き手】

それをこう繰り返して、東北から、ようやく戻ってきた。

【片岸】

関東に戻ってきました。

【聞き手】

関東に戻ってこられた。その時おいくつですか?

【片岸】

その時は33歳くらいですね。

【聞き手】

となると、もう10年近く、地方を色々と回って。

【片岸】

そうですね。行ってた事になりますね。関東に戻ってきてからは営業を3,4年やって、今度は新規開拓に回されまして、新規開拓というのは、ゼロからですから。今までルートのないところに行かなくてはいけない。ちょうどその時のヒットキャラが、ちびまる子ちゃんでした。ヒットキャラがあったから、新規開拓って凄くやりやすかったんですね。

その時は、外食産業に行って、外食産業の入り口が、当時は外食産業大ヒットでしたから、並ぶんですよね。中に入るのに。その待ってる間にあそこに売り場があってその物を子供達が買う、買いたくなる訳ですよね。おとなしくする為に親が買い与える訳ですよ。ですから、なんか800円のランチ買いにきて500円の物まで買わされてみたいな部分があるんですけれども、そこに商品を置かせていただいたら、これがまた良く売れたんですよ。ですから、新規開拓でそこを開拓していった時に売り上げが物凄く上がりました。

【聞き手】

でも意外な営業先ですね。その外食のレストランがお客さんになるというのは。

【片岸】

僕が最初ではないですけれども、やはりいくつか売り場がありましたから、そういったところに我々の商品がなかったもんですから、そういったところに入れていこうと。

【聞き手】

新規で入れていこうと。

【片岸】

ちょうど東京ドームができた辺りなんですよね。巨人好きでしょ。巨人好きなんで東京ドームに行って見たいんだけれども、チケットが手に入らない。ですからチケットが手に入るには、仕事をするしかない、ということで、新規開拓で東京ドームへ行きました。東京ドームグッズの提案をして。当時珍しかったですから、東京ドーム型の消しゴムですとか。ノートとかペンケースを作って、夜光塗料を塗って夜は光るみたいな物を提案して持っていったら採用されたんです。

【聞き手】

それは楽しそうですね。

【片岸】

はい。それがきっかけで東京ドームに入る事が出来て、野球も観る事が出来たんですね。

【聞き手】

一石二鳥ですね。でも、そういう、どうにかここを攻めたいなっていう、しかもそれが動機が。

【片岸】

動機は不純です。

【聞き手】

たとえ不純でもやっぱり知恵を使ってやってこられたからこそ、伸びていかれた事なんですね。


経営者プロフィール

氏名 片岸 茂
役職 代表取締役会長

会社概要

社名 ショウワノート株式会社
本社所在地 富山県富山県高岡市佐野850
設立 1947
業種分類 その他の製造業
代表者名 片岸 茂
従業員数 170名
WEBサイト http://www.showa-note.co.jp/
事業概要 ジャポニカ学習帳他各種学用品、キャラクター・ファンシー文具、医薬部外品および日用品雑貨の製造販売
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