宇津救命丸株式会社 創業400年超の老舗医薬品メーカー 宇津救命丸株式会社 代表取締役会長 宇津 善博  (2016年3月取材)

Vol.3 『宇津こどもかぜ薬』ヒットの裏側

インタビュー内容

-「宇津こどもかぜ薬」ヒットの裏側-

【聞き手】

長いご経験の中で、最初に、例えば大きな決断とか、すごく悩んだり困ったりしたことは、どんなことだったんでしょうか?

【宇津】

少子化の波が押し寄せてきて、だんだん救命丸の売り上げが落ちてきたときに、やっぱり何かしないといけないということで、先ほど言った風邪薬を始めました。しかし、非常に反対が多かったんです。当時の営業部長とか、ほとんどの社員が反対して、これは売れないからやめましょうと言われました。私は、父も新製品を出すのは決めていましたので、父と救命丸の風邪薬を出したんですが、それがヒットしました。ヒットすると反対していた人達も良かったですねという感じになって、そうすると次の商品も出しやすくなるんです。やっぱりヒットすると、第2弾、第3弾と商品をもっと出しましょう、となって、それで商品をどんどん広げていけたということです。そういうことでは最初の商品が当たったので、やりやすかったんです。

当時、大手も子どもの風邪薬を出していたんです。ただ、小児感冒薬みたいな感じで、白黒のパッケージで、味もおいしくなくて、あまり力を入れてなかったんです。そこで、うちは当時子どもがいたので、どうしたら子どもが飲んでくれるかということで非常に味を研究しまして、子どもに色々な味の顆粒を飲ませて、イチゴの味が一番おいしいということで、イチゴ味の風邪薬を出したんです。それがヒットしたら、他の会社も同じような薬を出したので、こどもかぜ薬というのが一般名称みたいになってきて、イチゴ味がスタンダードになって、今でもイチゴ味が一番多い子ども用風邪薬です。日本の製薬メーカーはたくさんありますけど、子どもの薬をシリーズ化して、続けて出しているのは、多分うちだけじゃないかなと思います。

【聞き手】

よその会社でもこういう薬を出して、これは面白いなとか、これはなかなか目の付けどころがいいなとか、そういうふうに思われるものは何かあったりするんですか?

【宇津】

そうですね。すごくネーミングが良い薬ですね。世の中にない薬を発売することは非常に難しいので、そういう薬はなかなかないのですがも、ネーミングとかパッケージとか、あっこれいいなと思うのはあります。元々このこどもかぜ薬というのも、例えば商品名を考えるのは非常に大変だし、浸透させるのも大変なんですが、こどもかぜ薬ならだれにでも分かるなと思って付けた名前なんです。そういうふうにだれにでも分かるネーミングというのがいいかなと思います。


経営者プロフィール

氏名 宇津 善博
役職 代表取締役会長

会社概要

社名 宇津救命丸株式会社
本社所在地 栃木県塩谷郡高根沢町大字上高根沢3987
設立 1597
業種分類 教育・学習支援・医療・福祉・複合サービス業
代表者名 宇津 善博
従業員数 13 名
WEBサイト https://www.uzukyumeigan.co.jp/
事業概要 『宇津救命丸』『宇津こどもかぜ薬』などの医薬品及び医薬部外品製造販売業、衛生材料及び医療用具・食品・日用品雑貨の製造販売業
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