株式会社インフォマート 約4万社、35万事業所が利用。 企業間商取引を電子化したASPシステムを提供する 株式会社インフォマート 元代表取締役社長 村上 勝照　 (2016年4月取材)

インフォマート急成長の軌跡

【村上】

会社を作る時に将来どうして行こうかと考えたんですよね。ただ作ってスタートすればいいっていうのは、若い時はそれでずっとやってきたんですけど、実際自分も３０を超えていましたし、これで失敗したら死ぬしかないかなという時期だったんで、どういう会社にしようかなということで、食品から始めるんですけど、企業取引所って他の業界にもなかったんで、これがうまくいったら業界の横展開をしたいなという風に。

アメリカの方を調べてもなかったんで、海外も行けるんじゃないかと次に思いついたんで、業界の横展開をしたら海外もできると、そういう会社の名前をつけようということで、色々検討したんですけど、そこで株式会社インフォマート。
これで、フーズの業界でスタートしても、他の業界に行っても名前は合うし、このインフォマートって名前がいいなということでスタートの２番目に決まったとこなんですよね。この名前をもってスタートしようと。でも、どんな会社にしたいかというところで、やっぱり３０を超えてたんで、世の中の役にたって、だれもやったことがない事業をするんで、上場させたいと、必ず上場する会社にしようと、最初からその意識でやろうということでスタートしたっていう流れなんですよね。

【村上】

意外に立ち上げた時にはかなり問い合わせが来たというのが現状でした。まあお金もなかったんで、どうやって広告とかで世の中に知ってもらうかが重要だったんですけど。当時、ＦＡＸＤＭっていう、いまもあると思うんですけど、それが流行り出した時期で。そこに行って流してもらったら、山のように問い合わせが来たんですよね。

そういうのがあったんで、日経新聞取材を受けて、日経新聞にこれくらいの記事が載って、それでまた電話の問い合わせが来て、っていうことで、ものすごく順調なスタートを切れたっていうのが当時なんで、時代とマッチしたというのと、運がよかった。ただそれだけと思っているんですけど。そういう感じでスタートが切れたんですよね。

一斉に問い合わせとかきて、順調にスタートしたんですけど、お客さまが慣れていないんで、インターネット上に情報を出すというのが、なかなか理解してもえない時代であったんで、契約は取れるんだけどインターネット上に情報は出せないっていう。情報が来ないっていうのがあったんで、その時に３カ月間ぐらいですかね、徹底的にお客さんかからヒヤリングしたり、色々カタログを送ってもらったり、チラシを送ってもらったり、我々の方でデジタル化していってスタートしたってところがあるんで。

立ち上げのところで厳しかったのは、情報が集まらない、契約は取れるけど情報が集まらない。というところが結構困ったところだったんで、そこもちょっとづつ少しづつ改善されながら、スタートしたんですけど。

【村上】

まあ会社を作って２０００年頃はＩＴバブルの時期だったんで、出資したがる企業さんとかベンチャーキャプターとかも出てきていたんで、うちの会社にも出資をさせてくれって、小さいんですけど、来ていたんですね。
インターネットなんで結構価値が高くなりますということでいろんな会社が来られたんですけど、最初に出資しますと言われても、えらい１億とか５億とか出資しますって来るんですけど、１０００万円の会社だったんで、買収されるのかなとか。全く投資していくという家庭が理解できておらず、そこで２０００年ごろに一杯来たんで、それでようやく理解できるようになって。

コツコツしながら上場したいっていうのがあったんですけど、資金調達ができると、その時に気づいて、その時に外部から出資をしてもらって、一気に拡大しようかなっていうところが一番の転機で、第一回の増資をした時が転機だったかもしれないですね。

９８年の時に上場させたいと思って会社を作って、ずっと事業をして、増資とかをしながら、ある程度売り上げと利益が確実に出だしたんで、２００６年の時にまずはマザーズに上場をしたという流れになっています。それで、世の中に我々インフォマーズというのを知ってもらうとか。世に問うとか、あとはいい人材を取りたいので、そこで１回上場しましたと。
そしたら色々と責任もでてくるわけですから、やって行く時に最後のゴールである東証１部っていうところを目指して、２００６年からコツコツがんばりながら２０１５年の１０月２６日に東証１部に市場替えしたって言う流れ出来てますね。