株式会社ムーンスター ~攻めて攻めて攻めまくる!老舗靴メーカーの挑戦と描く未来絵図~

Vol.3 “精品主義”とロングセラー商品の生み出し方

株式会社ムーンスター 代表取締役社長 兼 CEO 猪山 渡 (2016年5月取材)

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”精品主義”とロングセラー商品の生み出し方

【聞き手】

元々会社自体は足袋からのスタートなんですよね。地下足袋を作っておられたという。

【猪山】

元々は座敷足袋から始まりまして、土屋足袋とういう足袋屋。当時はまだオートメーションとか機械化なんてされてませんから、1足1足手作りですよね。手で裁断して、そこからスタートして、大正11年に欧米ではすでにキャンバススニーカー、ラバーソールのキャンバススニーカーが。それをヒントに座敷足袋にゴム底を付けたら外で履けるんじゃないかということで地下足袋が誕生したんですね。それが大正11年から3年後の大正14年には今でいうキャンバススニーカーの本格生産が開始したわけですけども、ですから私共は足袋屋の出身ですけど、久留米はゴムの町と言われますから、地下足袋のゴムから、ゴム産業として発展していったということがあるんですね。
ですから今は古くは久留米が繊維でもありますし、ゴムの町でもありますし、今はスニーカーの町、久留米というのを、日本のスニーカーの発祥の地ですよ、といった形でPRをさせていただいているケースもあるんですけど。

【聞き手】

色々はシューズを作っておられると思うんですけど、アイテム数でいうとどれくらい?

【猪山】

時期によってだいぶ前後しますけど、大体は5000〜6000アイテムぐらいだと思います。これでもだいぶ商品的には絞った方なんですね。

【聞き手】

ムーンスターとしてのこだわりというのはどこに置いて商品開発をされてらっしゃるんですか?

【猪山】

歴史的に140年という歴史の中でこだわっているのが精品主義というのがあるんですね。やっぱりお客様に良い物を作ると、安心して履いて頂けるといった商品を心をこめて作ると言った、精品主義というのがあるんですけど、それが今は新たに140周年を機に、色んなブランディングをやりましてね、その中に新しいブランドスローガンを設けたんですね。それが「Time with pride. ひたむきに歩み続ける」という言葉なんですね。これは、いわゆる140年っていう先輩たちがずっと築きあげてきた歴史とその物作りに対する誇りを大事にしながら、さらにその功績を伝えていくという精品主義を今風に置き換えた言葉なんですね。本当に心をこめた、満足して頂けるそういう商品を作るというのにまずはこだわってますね。

【聞き手】

社長はそういった新しい商品の出すという、これを商品化するぞという時は、必ずご本人の目で見て最終ジャッジをされるんですか?

【猪山】

今はしません。逆にですね、我々みたいなのが、年配といいますか、色々と口を出さない方がいいですね。若い感性で。だからいままで、同じ業界にいますとね、なかなか固定観念といいますか、殻に閉じこもって柔軟な発想ができにくくなるんですね。それが例えば若い、新卒とか入社何年目とか、非常に自由に今まで考えられないような突拍子もないアイディアが出たりして、それが1つ2つ成功事例やヒット商品とかが生まれて来ているんですよ。ですからそういう意味では若い人たちに自由に検討させる方がですね。今の時代は合っておるのではないかと思いますね。

【聞き手】

最終的にはやっぱり残って行く長く定番商品として、残り続けていく御社の看板商品になっていく特徴というのはどういうところにあるんですか?

【猪山】

上履きとかデザインが変わらない商品がありますよね。そういった商品はずっとロングセラーで、上履きのデザインなんかっていうのはグットデザイン賞という経済産業省からの賞を頂いているんですよ。昔から変わらないデザインということで。そういったアイテムというのはほぼ変わらずに残ると思いますし。
あとはウォーキングシューズも私共の主力商品の1つにあるんですけど、ウォーキングシューズもデザインは変わらない。どちらかというと履き心地や機能性、そういったのが重要視される商品なんですけども、それも特に『WORLD MARCH』というブランドがあるんですが、それはもうロングセラーで来年で発売30周年を迎えるわけです。で、ウォーキングシューズ公認第一号の靴なんですよね。日本ウォーキング協会から認定された。で、発売以来30年、長い間ご愛顧頂いている商品です。

【聞き手】

ずっとその靴を履き続けている方が30年なんですね。

【猪山】

その一番トップモデルはですね、そこの張り替えができるんですね。で、アッパーという上の部分が皮でして、そういう方って非常に手入れをされていまして、底の張り替えをお願いしますと私共に送っていただきますけど、拝見すると大事に履いていただいているなという商品で、やっぱりそこの新しいものを買うよりも。私どもは新しいものを買って頂いた方がいいんですけど、やっぱり自分の足になじむとですね。足いれをした時にちょうど自分の足の指の場所にあっているんですよ。そういう靴は。ですから底をはりかえても履き続けたいというお客様がおられますね。

社長プロフィール

President's profile
氏名 猪山 渡
役職 代表取締役社長 兼 CEO

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