iHeart Japan株式会社 ~iPS細胞を活用した心臓の再生医療に取り組む京都大学発のバイオベンチャー~

Vol.3 運命の出会いとiHeart Japan誕生秘話

iHeart Japan株式会社 代表取締役 角田 健治 (2016年6月取材)

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-運命の出会いとiHeart Japan誕生秘話-

【聞き手】

8年やられた後に、満を持してご自身が経営者になられたということですね。

【角田】

成り行きです。自分で選択したというよりは、周りの環境がそういうふうにできあがってきて、時が来たという感じです。機が熟したということなんです。変な話なのですが、条件がそろっていくんです。

例えば8年もやってきて、そろそろキャリア変更して次のことでもやらないと、と思った頃に、紹介で山下先生との出会いがありました。その山下先生というのが、京都大学のiPS細胞研究所でiPS細胞の研究をやっている方なんですが、本当に世界最先端の研究をやっているわけです。良いテクノロジーが目の前にきて、これでベンチャー企業をつくってやっていこうと思っているのですが、それをやる人材がいなくて困っていると相談を受けたわけです。あの頃、それなりに長いこと働いていたので、貯金もあるから、しばらくは収入がなくても大丈夫だなと。2年か3年ぐらいなら大丈夫だな、という状態でもあって、これだけ条件がそろってきたら、やらない方がおかしいなと思いました。これは神様が自分にやれと言っているんだろうと思ってやるにいたったんですが、本当に成り行きです、これは。

【聞き手】

それが今の御社が生まれたきっかけなんですね。

【角田】

本当にそうです。私がベンチャーキャピタルを辞めようとしていて、もうそろそろ日本を出て他の国で働こうかなと思っていたんです。ベンチャーキャピタルで働きながら世界に築いたネットワークがあって、他国のベンチャーキャピタル業界の人達にそっちの国で仕事はないか、そろそろ日本を出たいと思っているんだと相談を投げかけたら、ドイツから連絡が来たんです。日本にはこんなに面白い技術があるんだ、ちょっとこれを見てみないかと言われたんです。最初は、いやいや、俺は日本にいて君はドイツにいるんだ。ドイツにいる君が俺より詳しいわけはないだろうと感じて、あまり真面目に取り合わなかったんですが、その彼がものすごくしつこく言うので、そんなに言うならわかったよ、一回会ってくるよと言って会ったのが山下先生なんです。

それで会いに行って、最初は本当に私もなめてかかっていたというか、それだけ勧められたからいうことで会いに行っただけなのですが、30分のアポイントだったのが、結局4時間半になったんです。

【聞き手】

それは、お話を伺ったらとても面白かったからですね。

【角田】

これは面白いというのと、技術のレベルが高いと思ったんです。当時の技術については、世界の他のベンチャー企業で類似の技術を見ているわけです。そういった類似の技術を使って出しているデータと比べたときに、圧倒的に優れていたんです。これはすごいなと思いました。これなら世界と戦えるなというようなレベルだったので、盛り上がってしまいました。

あとは人間的なケミストリーです。山下先生という人は割と、誰からも好かれるような人ではありますが、大学の外のことも理解できるというか、そういう柔軟性があって、単純に人間的な好き嫌いも含めて気が合って。この人とならやっていけるなと。それで一緒にやろうと思ったんです。

【聞き手】

それもすごい縁ですね。

【角田】

そうですね。巡り合わせってこういうものなのかなと思います。まるで神様から定められた運命のような感じで、宗教的なんですけど、スティーブ・ジョブズがスタンフォードのスピーチで語った、コネクティング・ドッツという話と同じだと思うんです。色々な人生の出来事の点があって、これがあるとき1本の線になってつながるときがあると、ああいう瞬間だったと思います。

社長プロフィール

President's profile
氏名 角田 健治
役職 代表取締役

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