Vol.5 アメリカへの移住を決断した理由
―アメリカへの移住を決断した理由―
【聞き手】
これは反応としていいな、いけるなという感じだったんですか。
【山本】
そうですね。これに力を入れようと。リリースして3カ月後にはアメリカ、シリコンバレーの方で、350人のアメリカ人の前でチャットワークというチャットで仕事しましょうと英語でプレゼンしたんですね。そしたらシーンだったんです。シリコンバレーの人達はえっチャットで仕事って意味がわからないみたいな。シリコンバレーの人達が全くわかって無かったです。早すぎたんです。日本の方がまだ僕がある意味チャットで仕事をしましょうとある意味普及してきたんで。
【聞き手】
それって、事前に育ててわけだったんですね、お客さんを。
【山本】
育っていたんですね。早すぎたっていうのは最近思い返したらそうだったんですけど。当時は、僕がアメリカ人のことを理解していないんだと思っていたんですね。アメリカ人の考え方、仕事の仕方を知らないからわかってもらえないんだと。毎年シリコンバレーには視察にいっていましたので。これ以上視察を繰り返しても意味はないなと思ったんで、よしと、僕がアメリカ人の働き方を分かるにはアメリカで働こうということでアメリカの会社に2カ月間インターンするって感じで入りました。
【聞き手】
それを2カ月位やってみてアメリカの方の考えや働き方はイメージできるようになりましたか。
【山本】
そうですね。2カ月の間にまったく違うということが分かったという。それでだめだと。日本に帰ってインターネットで世界展開しようと思っていたけど駄目だと。そもそも考え方が全然違うから僕自身がその考え方にならないと、駄目だ。そのために僕が移住しないと駄目だとその時に思ったんですね。
【聞き手】
考え方がちがうなと。ここで勝負しなくてもいいんじゃないかなってもっと他に考え方を認めてもらえるところ。自分の中で違和感の無いところで、やっていくという選択肢もあるじゃないですか。
【山本】
だからみんなうまくいかないんですね。日本の会社はアメリカの会社を売却して経営するとま逆なんで、みんた辞めて行っちゃうんですね。特に3年以内に辞める会社なんて日本会社に買われたやり方が日本風になる、ちがうと。どっちが言われるじゃなくて、違うんでみんな辞めていくんですね。 僕の場合は創業社長が自ら行っているんで、その違いを言うわけですね。それでも日本人は最初、なんかえっみたいなそんなん本当にやるんですかみたいな。やるって言っても、うーんみたいな。なんか反応が良くないんです。でも社長だから言うことを聞かないといけないんですけど。うーんみたいな。これは駄目だと。社員を4,5人ずつシリコンバレーに1週間づつ呼んで、シリコンバレーマインドをインストールすると言っているんですけども、そしたら日本へ戻す。そしたらもうやっと話が通じるようになるんです。そんなことってなかなかできないじゃないですか。 僕は2000年から創業して、日本のIT企業として世界で戦っていきたい、勝ちたいとずっと思って15年ぐらい、16年もそういう思いがあってやっていますけど。普通は日本でうまくいったねと。じゃあ海外でもやってみようか。オプションなんですけど。そんなんでは絶対うまくいかないんです。だってま逆だから、本当に自分の人生とか社運をかけるような勝負をしないと。それでもうまくいかない位、ハードルが高いんで。みんなができないとなると。僕は燃えちゃうタイプなんですよね。みんなが諦めたことになになにと、小学校の頃からそうなんですけど。みんなができないと輪になっていると。入っていくと、みんなができることはやらない。できるけど一切やらない。ITもワードもエクセルも触れないんですけど。さわらない。さわったら、僕はそっちに強みはないので。みんなの方ができるんで。それはやってくださいと。みんなができないことにチャレンジしたら僕の価値が出るもので、そう言った形でグローバルのチャレンジもやってますね。
経営者プロフィール
氏名 | 山本 敏行 |
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役職 | 元代表取締役兼社長執行役員CEO |
生年月日 | 1979年3月21日 |
会社概要
社名 | 株式会社kubell(旧ChatWork株式会社) |
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本社所在地 | 東京都港区南青山1-24-3 WeWork乃木坂 |
設立 | 2004 |
業種分類 | 情報通信業 |
代表者名 |
山本 敏行
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従業員数 | 523名 ※ 2024年6月時点 |
WEBサイト | https://corp.chatwork.com/ja/ |
事業概要 | ビジネスチャット事業、周辺サービス・新規事業の開発運営 |