テスコム電機株式会社 100万台以上のヒット商品を生み出す「テスコム」のものづくり論 テスコム電機株式会社 取締役副会長 楠野 寿也  (2016年7月取材)

Vol.4 ヒット商品の生み出し方

インタビュー内容

―ヒット商品の生み出し方―

【聞き手】

社長ご自身も、お客様の声を色々聞かれて、こういうのをつくってみようかというので、商品開発、社長の発案でできたものがあったりするのですか?

【楠野】

最近では、ここにもございますが、『真空ミキサー』です。

【聞き手】

これは今、力を入れていらっしゃる新製品なんですね。

【楠野】

はい。これなんかも私の知り合いなども、もっと新鮮なジュースができるものがないかということで、元々そのようなことも友達などから言われてきたので。こういったことも、先ほどの『マイナスイオンドライヤー』ではないのですが、これは面白いよ、行こうぜと言って一緒になってやってきたのも一つあります。

ほかにもありますが、なかなか繊密ではないですが、全てが当たるものではないので、あれですが。なにしろ、そこはチャレンジということで、当然、何でもかんでも全部失敗したらまずいですけれども、みんなで話し合って狙いを定めて、お客様の声をしっかり受け止めて、そのような形を取ってチャレンジしていくということをしていかないと、さっきも言ったように、やはり大手さんには勝てませんからね。やはり、先んじて独自性の商品をやっていくチャレンジ精神を持っていかなければ、我々の場合は生き延びられません。また、これからもそういった精神が大事だと思っています。

【聞き手】

ちなみに、今、商品開発のご担当の方はたくさんいらっしゃると思うのですが、最終的なゴーサインを出されるのは、やはり社長ですか?

【楠野】

そうですね。当然、そのステップの細かいところまで私は入っていきませんが、企画の段階、そして、それを取捨決定する段階。特に、女性が扱う商品が多いものですから、お客様の声もそうですが、そういった部分ではやはり女性の意見を大事にしています。そういう意味では、もっと女性の社員を増やそうと思っています。

本社も半分以上が女性なんですが、女性の意見、また女性のそのような感性を生かしていこうということです。みんなでそういったキチッとしたプロセスを踏んで、商品企画、仕様決定に関して、きちっとみんなで考えて、それを実際にプレゼンで、そういったことを会議なり共有した結果、よし、ということで、それは私を含めた役員、または、その担当の部門長を含めて色から何から決めていくという流れですね。

今でこそ、昔スケルトンと言って、ちょっと半透明のものがあったのです。これもうちが初めてやったのです。今でこそ様々なものがありますが。始めは、スケルトンでいこうという考えもあったのですが、オレンジや黄色など、確かにバラエティーの色なのです。内心、こんな色が売れて大丈夫かなと思いました。一つつくりますと、うちの家電製品ですと大体最小ロットは3,000台からなのです。そうすると、下手をすれば初期投資が1000万円以上を超えてしまうのです。金型から含めればもっとです。

【聞き手】

そうですよね。

【楠野】

そうすると、大丈夫かなと言ったけれども、やはりお客様目線ですね。女性の目線をしっかり捕まえていますから、これがまた爆発的に売れたのです。特に、商品企画というか生み出し方と、それを見せる見せ方については、やはり女性の感性なり女性の発想がないといけません。やはりお客様は女性が多いですから、女性の立場でそういった感性でものを生み出していくというのは大事にしていかなければいけないと思っています。そういう意味では、女性の力は本当に当社にとっては重要でございます。


経営者プロフィール

氏名 楠野 寿也
役職 取締役副会長
生年月日 1960年5月23日

会社概要

社名 テスコム電機株式会社
本社所在地 東京都品川区西五反田5-5-7 テスコム五反田ビル
設立 1971
業種分類 電気機器
代表者名 楠野 寿也
従業員数 約230名
WEBサイト https://www.tescom-japan.co.jp/
事業概要 理美容電化製品並びに小型家電製品の販売
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