テスコム電機株式会社 100万台以上のヒット商品を生み出す「テスコム」のものづくり論 テスコム電機株式会社 取締役副会長 楠野 寿也　 (2016年7月取材)

―海外展開と視聴者へのメッセージ―

【聞き手】

今後の成長戦略の中で、海外は御社の中でも外せない要素かと思うのですが、その辺りについてはどのようにお考えですか？

【楠野】

実は、先代も貿易業務が好きなものですから、今から約30数年前に、本当に今でも珍しいのですが、サウジアラビアを中心として中近東向けにドライヤーを今日も発売しています。特に、4、5年前から、国内ももちろんもっと強化していかないといけないと思いますが、やはりこれからの将来を見ますと、少子高齢化もありますし、日本製は、先ほどの中近東の話ではありませんが、これからは世界に向けてもさらにビジネスチャンスがあるのではないかと思っています。

まず、近いところで隣の台湾から、今から3年ほど前からお世話になっている非常に立派な会社にお引き合いをいただきまして、そこのお力をいただいてヘアドライヤーなどの美容家電、真空ミキサーなどの調理家電を並行して売っています。真空ミキサーはまだまだこれからの部分もありますが、美容家電のヘアドライヤーに関しましては、今、どんどん日本のパナソニックさんが一番トップシェアですけれども、それに肉薄する状況で、あるときは単月ベースでそれを抜いてしまったという月もありました。それぐらいに我々の商品を台湾でも受け入れていただきました。

特に、若い台湾の女性の方たちがSNSやブログなどでいろいろと我々の商品を知っていただきました。そのような形で認知度が上がってきました。最近では、インバウンドで、台湾の方たちが免税店へ行ってテスコムのこういう商品はないかというのを逆に指名で買いに来ている台湾の方がたくさんいるという話も伺って、非常にうれしいなと思っています。

【聞き手】

今、すごいですよね。海外の方からすると、やはり日本製だからという安心感や技術力の高さを求めてこられるのですよね。

【楠野】

そうですね。台湾から始まって、今度はその先の中国。中国は本当に規模が大きいので、中国全土というわけにはいきませんが。ただ、中国の場合は量販店というよりもネット販売が盛んでございまして、今ネットを通じて販売をしております。今言ったインバウンドではありませんが、中国の方もたくさん日本に来られています。

我々も幸いにして、今本当にお世話になっている秋葉原の免税店のお客様や空港の免税店など、そういう所にもご愛顧をいただいて、テスコムの商品を並べさせていただいています。そうすると、台湾や中国でも、ネットやホームショッピングで知っていたものが、日本に来ると免税店にも置いてあるという相乗効果ではありませんが、そういった形で海外の方たちにブランドなり商品を知っていただくという意味は、非常に今はさらにグローバル展開をしていくことに我々の役割、使命があります。また、色々なチャンスがあるのかなと思っております。

【聞き手】

最後に、ぜひ視聴者の方にメッセージと御社のPRをしていただければと思います。

【楠野】

私どものテスコムという会社は、先ほど申し上げましたように、「女性のキレイをつくる会社」をモットーにこれから進めてまいります。また、日本国内にとどまらず、世界の女性の方たちに広く愛される、テスコムというブランドを、女性のキレイをつくる会社としてブランドを作っていこうと思っております。

そのためには、簡単なことではありませんが、さらに女性のキレイを研究して、一つ一つ、さっきの私のお話しの素敵な笑顔、喜んだ笑顔を世界の方たちに一人でも多く持っていただけるように、我々は日夜これから取り組んでまいりたいと思っております。そんな会社でございますが、そのためにもこれから我々はしっかりと、今も50年を迎えて、新たな50年に向けて全社一丸となって取り組んで行こうと考えております。こんな会社でございます。

【聞き手】

本当に我々女性にとってはとても心強い会社であるなと、今日お話を伺っていて、改めて感じることができました。これからますますのご発展をぜひ応援申し上げたいと思います。本日はたくさんのお話をお聞かせいただきまして、ありがとうございました。

【楠野】

どうもありがとうございました。