株式会社ラック ~政府機関の情報セキュリティー対策も担う、日本の情報セキュリティー界のパイオニア企業~

枠に収まらないことの重要性

株式会社ラック 取締役会長 髙梨 輝彦 (2016年12月取材)

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【聞き手】

それでは、本日は国内におけるセキュリティサービスのパイオニア企業、株式会社ラック、代表取締役社長の髙梨輝彦社長にお話を伺っていきたいと思います。それでは髙梨社長、よろしくお願いいたします。

【髙梨】

よろしくお願いします。

―枠に収まらないことの重要性―

【聞き手】

学生時代、将来について考えた時にどういう仕事に就きたいなど、夢はありましたか?

【髙梨】

実は全くありませんでした。小学校の時はプロ野球選手になりたいなと思ったくらいでして、その後は日々の中で楽しんで生きてきたという感覚です。ですので、将来何になりたいとかは考えずに、社会の中に染まって生きてきました。決まってレールで生きてないと言った方が適切かもしれません。「こうあるべき」という論調のレールに乗るのではなく、自由勝手気ままに(生きてきました)。親があまりそういうことを言わなかったのですが、ただ「悪いことはするな」「人に迷惑をかけるな」というくらいで、後は自由に育ててくれたのがよかったのかもしれません。

【聞き手】

大学進学の時に、理系を選ばれた理由は何ですか?

【髙梨】

高校2年の頃には理系に行こうという気持ちはあったのですが、勉強をあまりせず、全国テストはそこそこだったこともあり、要は“社会をなめていた”のです。そうして受けた受験の模擬試験が全く出来なくて、「これはだめだ」と思い、どうしようかと考えました。

2流3流大学に行っても仕方ないと生意気なことを考えていたくらいで、あまり考えていなかったのです。やはりいい大学に入っていい企業に勤めるという路線は全く頭にありませんでした。結局大学に行かなかったものの、フラフラとしているのは(良くない)と思い、手に職をつけようと決めました。その時に「(これからは)コンピューターかもしれない」と思い、専門学校に入学しました。

【聞き手】

そこで「コンピューターかもしれない」と思ったきっかけとは何だったのでしょうか?

【髙梨】

私の父はサラリーマンだったのですが、あるレールが決まっていて、会社(の業績)が良い時はいいのですが、悪いときは潰しがきかず、自分だけで生きていくことができなくなってしまうと思っていたので、本当は職人になりたいと思っていたのです。手に職をつけていれば、自分だけでも生きていけるのかなという非常に甘い考えでしたね。

【聞き手】

エンジニアとして手に職を付けて、どこでも食べていけるようになろうと思われたわけですね。

【髙梨】

それはありましたね。算数とかも好きでしたから。

【聞き手】

その技術を身に付けて就職をされたわけですよね。その際はエンジニアとして就職をされたのでしょうか?

【髙梨】

そうですね。そこで、この業界自身が(まだ)非常に未熟な業界で、今はITと言っていますが、昔はプログラムなど、技術者の何々と言っていましたが、実際は会社というよりも派遣業に近かったのです。お客様のところに行き、対価をもらうという企業体質です。これは今でもあることですし、少し問題があると思っていますが、そういう時代に仕事をしてきて、結局お客様から言われたことだけしかやらない(という仕事内容でした)。その時に僕は、「これでは将来がない」というふうに感じました。

【聞き手】

請け負いでやっているだけではだめだと。

【髙梨】

そうですね。若いうちはいいですが、責任も浅いですし、面白くないと思いました。たまたまその頃に出会った方で、(私と同じ)危機感を持った先輩がいたのですが、自分たちも責任を持てる仕事のやり方をしようということで、色々とやってきました。そしてちょうど僕が29歳くらいの時にあちこち放浪の旅をするのです。放浪の旅というのは、要はお客さんがたくさんいますから色々なところを渡り歩きました。これが大きかったですね。

【聞き手】

エンジニアとして行かれたわけですね。色々な企業の職場環境も見られましたか?

【髙梨】

見られました。人間関係もよくわかりますし、大企業とはこういうものかということも(わかりました)。

【聞き手】

それはすごく貴重な経験ですね。

【髙梨】

とても貴重ですね。人生でいうと、1つの路線で真っ直ぐ来て、たまたまいい大学に出て一流企業に入ると、ここしか世界を知りません。こういうものだという中にはまって生きていくわけです。だいたいそういうところというのは仕組みができているので、今(私は)社内でも話をしていますが、「うちの会社はそういうことはやめよう」と伝えています。要はロボットしか育たなくなるということです。

【聞き手】

仕組みに沿ってただ動くだけではだめだということですね。

【髙梨】

そうです。本当のピカピカの筋肉質の人間が出来ないと言っています。全部それができてしまうと困るのですが、そういう人材を育成しない限り、会社の未来はないということです。出来上がったルール、仕組み、システムがあるので、ノーマルの時は動きますが、アブノーマルの時はどうするのだろうと言うと、戦える人がいなくなってしまうのです。そういうことを、今思えば楽しんできたのかなと思います。良い悪いということはありますけどね。

社長プロフィール

President's profile
氏名 髙梨 輝彦
役職 取締役会長

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