株式会社サンマーク出版 ~縮小する出版市場でヒット作品連発!サンマーク出版式ヒット創出術~

Vol.4 コンテンツ重視の成長戦略

株式会社サンマーク出版 代表取締役社長 植木 宣隆 (2017年4月取材)

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―コンテンツ重視の成長戦略―

【植木】

海外にライツを出していこうというのは20年くらい前からやっています。我々の中ではゼロベースでものをつくろうとしているのだから、決まりきった中で何かをするとか日本だけとか、それは違うんだということです。人生を生きていくのはなかなか大変ですから、そういう悩みであったり苦しみを少しでも軽減したり癒したり元気づけることができるようなキラーコンテンツをしっかりつくる。それをしっかり国内で長く読んでもらう、電子でも読んでもらう、かつ、海外でも読んでもらおうじゃないかと、こういう考え方なんです。当然、国内は縮小、シュリンクしていっています。ですから国内だけを見ていたのではだめです。しかし、明日からそれをやろうというのではなく、我々は20年前からそれに取り組んできたというのは、すごいアドバンテージです。

我々が出したこんまりさんの『人生がときめく片づけの魔法』ですが、これは国内で150万部を超えましたけども、海外数十か国で翻訳出版されています。それで特に全米で大ヒットして、2015年には全米で260万部売れました。これは歴史的なことでして、日本出版の歴史に残るような快挙だったと思います。活字は国境を越えていくということなんですね。やはり世界を変えていく面があると我々は思っていますし、実際にそういうことを実感させられる場面に出くわしたこともあります。あまり限定的な考え方をしないんです。限界意識を取っ払ってやっていくということを大事にすれば、そのシュリンクしていく中でも広がっているものというのは、自分の頭の中で広げればいくらでも広がっていくわけなんですね。そういうことを僕は大事にしたいし、そのようにしています。

我々は電子についても割と早い時期に取り組んでいます。2000年に入る前くらいから取り組んできました。NP(ノンペーパー)を拡大しようということで、2007年から08年くらいにかけて標榜して、実際にかなり早い段階でiPhoneを会社支給にすることも行ってきました。単行本の電子書籍という点ではかなり成果もあげましたし、売り上げも順調にこれまで伸ばしてきました。ただ、これが一本調子で伸びていくかというと、そうではないと思っています。

現にアメリカでは今、電子は一時、全体の売り上げの25%くらいまで占めていた時期もあったのですが、昨今はだいぶそれが頭打ちから下落傾向にあると聞いています。むしろ紙のほうが復活してきているということもあります。ですので、やはりここは電子についてもツールも含めて年々変わっていきますし、その中でもそういうメジャーなものにきちんと寄り添いながらやっていく。あまり決めつけないでやっていく。しかもキラーコンテンツを大事にしながら色々な形、色々なところからアクセスできるようする。例えば、音声の読書もあります。まだ一般的ではありませんが、そのように色々な形でそのコンテンツを楽しみたいというニーズがたくさんあるので、そこは貪欲に攻めていきたいと思っています。

社長プロフィール

President's profile
氏名 植木 宣隆
役職 代表取締役社長

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