株式会社バルニバービ 街を変える飲食店!?外食業界の風雲児が語る出店戦略 株式会社バルニバービ 代表取締役 佐藤 裕久  (2017年6月取材)

Vol.3 創業期からの一貫した想い

インタビュー内容

―創業期からの一貫した想い―

【聞き手】

色々な過去の大変だったことを乗り越えてこのバルニバービという会社を設立されました。この会社はとっても面白い会社ですよね。

【佐藤】

僕らは食べ物屋です。食べ物屋というのもいくつかの種類があると思う。例えば僕がよく行く牛丼のチェーン店、すごいですよね。あれだけの価格帯であれだけのことをされて。しかも下手したら1人のスタッフの方でやられている仕組みを作っている。僕はもう尊敬しかできないくらいすごい。でもそれはある面で言うと飲食業のギアじゃないですか。短時間でご飯を食べられてビジネスマンにとってはありがたいお店。でも僕らがやっているのは逆で、ゆったりとした時間とか、あるいは大切な時間とかを過ごすために食べ物や飲み物があるということをやりたいのですね。だからギアはギアの得意な会社がやられる。

ファストフードのお店とか、牛丼チェーンとか、天丼チェーンとかみなさんすごい能力とテクノロジー使ってやっていかれますねと。でも僕らはそのすごさとまた対極にありながらどれだけ過ごしていただく時間が豊かになるか気持ちいいかとかいうことをやりたいし、僕もそういう店に行きたい。どちらも行きたいのですよ。どちらも好きだし。僕のやるべき役割ややりたいことがこちらなので、それをやり続けているだけです。

【聞き手】

1店舗目に出された南船場のお店というのも、当時の南船場は梅田のはずれで何もないところでしたよね。

【佐藤】

さすがに日曜日は店閉めた方がいいかなという感じでしたね。人が歩いていない。下手したら1時間に1人とか2人とか。店づくりをする時、ペンキ塗りとかして見えるわけですが、本当に人がいないなと。でもそう言いながら、頭の中では絶対に気持ちいいとか、この店でこのテーブルで、時間を過ごしたいという方がいるはずだと信じていました。なぜ信じられたかというと、自分が行きたいと思ったからです。自分が行きたいと思う店。人のことはわかりませんが、自分のことは最低限行きたいか行きたくないか、好きか嫌いかはわかる。僕は絶対に行きたい店をつくるということ以外、僕の心を支えるものはない。それは今も一緒。22年前に1号店のペンキ塗りをしているときのポスターが今でもありますが、その時書いた文章というのは、今も新しいお店をつくるときに貼ってもいいくらい同じことしか書いていない。

【聞き手】

どのような言葉を?

【佐藤】

普通のことですよ。この冬、この場所に、ヨーロッパの片隅にあったようなレストランができますと。おいしい料理とお菓子、お酒、そして心が旅する音楽、インテリア、パリのお店のように手作りで作っていますと。ペンキ塗ってくれる人を募集しているのですが誰か来てくれませんか?みたいなことを書いてある。その文章は今もありますよ。それがまったく今と寸分違わないのですよ。

僕にはマーケットとかトレンドとか、今もはやりの何とかとかニューヨークの情報とか一切関係ない。正しい時代の流れというのは興味があるから見ています。人間の営みはそんなに大きく変わるわけではなくて、もちろんテクノロジーの進化で、携帯で社会が変わったとかこれからはAIが出てくるとか色々なこと言いますし、もちろんそうなのだけど、食べて寝てという生きるスタイルはそんなに大きく変わらないですよね。その変わらないものをやっているんだということを含めて、根本として22年間思いは変わらなかったことに加えて、時代のテクノロジーを少しずつ吸収していきながらという感じ。両輪でやっていく感じですね。


経営者プロフィール

氏名 佐藤 裕久
役職 代表取締役

会社概要

社名 株式会社バルニバービ
本社所在地 東京都台東区蔵前2-15-5 MIRRORビル6F
設立 1991
業種分類 サービス業
代表者名 佐藤 裕久
従業員数 984 名
WEBサイト http://balnibarbi.com/
事業概要 飲食店の経営、飲食店の運営企画
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