Vol.2 我々の仕事は「伝言ゲーム」を成功させること
インタビュー内容
―我々の仕事は「伝言ゲーム」を成功させること―
【ナレーター】
帰国後、既存の業務改革を推進する経営企画室の室長に就任。
報告書の記載内容の統一化や外部コンサルタントの招聘など、業務改革を進めた松浦だったが、老舗企業ならではの壁にぶつかることとなる。
【松浦】
提言を出し、取締役会でも承認してもらったとしても、それですんなり全て変わるかというと、そうもいきません。「そうは言っても、できるわけがない」という意見もありました。
ですから、やはり実現をしていくのは難しいというのは感じました。上意下達の強い会社でしたから、なかなか下の人が意見を言うという雰囲気はなかったと思います。
その辺はもっと変えていきたいと思いましたし、皆が自由にものを言えて、もっと仕事しやすいような、そんな会社になればいいのにということは、当時から思っていました。
【ナレーター】
メーカーが商品を開発・製造し、顧客が購入するまでの一連の流れを「伝言ゲーム」に例えた松浦。その真意とは。
【松浦】
例えばモノ・商品を売るにしても、色々な人が携わります。どれほどの情報がお客様に伝わるのだろうかと考えると、最初の3分の1くらいにはなっているのではないかと思うのです。
そうするとお客様としては、その商品は本当に素晴らしいものであるにもかかわらず、その良さがわからないまま買うことになるか、あるいは買うのをやめるという状況になると考えました。
当社はそうではなく、「当社の伝言ゲームは他社とは違い100%伝わるような伝言ゲームです」という話をしていた記憶があります。
今は、様々な技術革新もされてきています。それこそスマートフォンで画像を使ってどうにかするということもできますので、その辺はやりやすくなってきているのではないかと思います。伝言ゲームをしっかりとして、良さを伝えるというのが、我々の仕事だと思います。

経営者プロフィール

氏名 | 松浦 由治 |
---|---|
役職 | 代表取締役社長 |
生年月日 | 1958年4月3日 |
座右の銘 | 一期一会 |
愛読書 | 八甲田山死の彷徨(新田次郎) |
尊敬する人物 | 父・叔父 |
会社概要
社名 | ピップ株式会社 |
---|---|
本社所在地 | 大阪府大阪市中央区農人橋2-1-36 |
設立 | 1946 |
業種分類 | 卸売業 |
代表者名 | 松浦 由治 |
WEBサイト | https://www.pipjapan.co.jp/ |
事業概要 | 医療衛生用品、健康食品、ベビー用品、ヘルスケア用品、日用雑貨、医薬品、医薬部外品、医療機器などの卸販売。ピップエレキバン、ピップマグネループ、スリムウォークなどの自社開発商品の製造・販売 |