株式会社メディネット 先端的がん治療“免疫細胞治療”を高度技術で支援するサービスを提供 株式会社メディネット 代表取締役会長 木村 佳司　

価値観

【木村】

人がいろいろな事を考えたり、いろいろなものを作っていくわけですけれども、人によって方向性が皆違います。当社は「本質を極める」という企業理念ですが、その本質というのは、当社の場合では、本当に患者様にとって良いことなのでしょうか、という本質です。

常に良いところと良くないところのバランスを見ながら、経営的な判断をしていくと、吟味するということはその本質はどこにあるのかと、それは本当に患者様の役に立つのか、どれくらいの大きさで役に立つのですかということを、常にできるようなステップを踏んで、企業が儲かっているだけで良いのかということです。

最近は企業は社会の一員だといわれていますが、そういうところに重点を置いた企業になりたいと思って、そういう経営理念になっています。

【木村】

私が最近経験したのは「ツイノスミカ」というドキュメンタリーを撮ったカメラマンと知り合いなのですが、この人は「ジャン・ビゴ賞」という世界的なドキュメントの賞を受賞したのですが、彼は高校を中退して映像の世界に入って、それで６０歳にして初めて認められたんです。

何十年前の高度成長期に「ツイノスミカ」といったとしても誰も興味を持ちません。人の心は「私は不死身だ」くらいの感じで、日本社会自体が動いていましたから。でも今そういう賞を取られるというわけです。それは人の心がそこへ向いているというタイミングがあると思うのです。

ですから事業をする上でも、その本質はどこを指しているのかということを、よくよく知っておかないと、その時代の心のありようを反映するようなエッセンスが入っていないということです。