KLab株式会社 ソーシャルゲーム、スマホアプリを開発・運営。海外にも展開 KLab株式会社 取締役会長 真田 哲弥　 (2013年6月取材)

プライベート

【真田】

司馬遼太郎の本はすごい愛読しましたね、中学高校生の頃は。それが僕の人格形成というか、価値観の形成に非常に大きな影響があったと思っています。

大学で最初に作った会社は運転免許の合宿の会社だったんですけれども、「社名どうするよ」と。理念とかコンセプトとか、そういうものをしようかと。

よくありますよね、理念とかコンセプトを横文字にした社名。たくさん世の中にあるんですけど、なんだろう俺の理念、俺のビジョン、俺のコンセプトは、みたいなことを考えてる間に何がしたいのか俺たちはいうことになって。

俺がしたいのはなんだろう。坂本龍馬みたいなことがしたいと。具体的な事業プランとか、そういうものがあったわけでも、理念とかがそのころ固まっていたわけでもなかったので、今、俺がしたいことは坂本龍馬みたいなことだなということで、じゃあ、株式会社リョーマという名前にしたんですね。

最初に作った会社は株式会社リョーマ。僕が一番当時やってみたかったことが坂本龍馬みたいなことだったんですね。だから好きな本も司馬遼太郎さんの『竜馬がゆく』が好きですしね。

人と人をくっつけたりする事も好きだし、新しい事をやる事も好きだし、まだ見果てぬ新しい海に出ていくようなイメージ、そういう事はしたいんですね。

なので、この後何がしたいですかとよく聞かれるんですけれども、もちろん会社の経営者ですから、この会社を大きくしていきたいんですけれども。

大きくしていく方向に色々な方向性があると思うんですけれども。僕はやっぱり海外でグローバルに成功するという事をやりたいなと。

実はもう自分が20代の時に決めた夢とか目標で、実現できていない目標が実は1個しか残っていなくて、それが海外でグローバルに成功するという、それだけがまだ実現できていないので、ここは意地になってでも全クリするつもりですね。

経営者はこのステージによって会社が変わっていくと、それに合わせて経営者は変わっていかないといけないんですね。変わっていくことに成功した経営者は、どんどん経営者と会社ともに成長していくんですけれども。

変われなかった会社は、その経営者の器までしか大きくならないんですね。1番最初、社員3人とか5人とかで会社を作った時というのは、名プレーヤーでなければならないんですね。

そこから社員が20人、30人って増えてくると、求められる役割がどんどん変わっていくわけですね。

自分でプレイしてはダメになってくるんですね。プレイする前にやらせて、口出しせずにあえて失敗させて、覚えさせてみたいにどんどんキャラクターを変えていかないといけないわけですね、
会社の規模と同時に。

自分の性格を変えていくという、非常に人間として難しいことなんですけれども。経営者のみそって、会社が大きくなっていく過程というのは、最初は何もかも自分でやらないといけなかったところから、徐々にそこを、人を育てて、業務をシステム化、標準化、規格化することによって、自分が携わらなくても回るように人を育てたり、業務を改善したりしてやっていく。

そうならないと、会社は大きくならないわけですね。自分が目指してやってきたことが完成していくと、自分はいらなくなっていくんですね。そうすると、途端につまらなくなってくるわけですよ。

そうすると、また新しいベンチャーをやりたくなるんですよね。人によってそれで会長になって、自分は見守るだけの生活に入っていくという人もたくさんいるとは思うんですけど、それはつまらないんですよね。

部下がやるのを見守っているというのは。

僕はわりと最前線で、自分自身で切った貼ったやるのが、今でも好きでなので、どこかでまたベンチャーをやりたいなとか思って、自分の今までの人生ではそうやって会社はある程度大きくしたら人に渡して、自分はゼロからベンチャーを立ち上げてということを人生繰り返してきたわけですけれども。

いい加減年なので、この会社よりまた自分で新しいベンチャーを作るといったことは、この会社外ではやらないですけれども、社内新規事業とかやらせると僕が今でも一番立ち上げがうまいんじゃないからと思っていまして。

そういうことで経営者というのは会社の規模とともに自分自身を変えていくという非常に難しいことが求められている存在なので、今は一部上場企業の社長らしくやっていますが、僕はやっぱりベンチャーも楽しいなという風に思っていますね。