幼児活動研究会株式会社 ~事業存続をかけた「10年目の決断」苦悩と再起の成長秘話~

Vol.2 幼児活動研究会 創業秘話

幼児活動研究会株式会社 代表取締役 山下 孝一 (2017年9月取材)

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―幼児活動研究会 創業秘話ー

【ナレーター】

当時、教師の道を志したが不合格となり、合格するまでの間、子どもへ体操を教えるアルバイトをすることになるのだが、この経験が山下の仕事観を大きく変える転機となる。

【山下】

学校の先生になるまでのほんの腰掛けアルバイトでした。当然、やりたくてやるわけではありません。それでも一応、前の日は「(明日は)こんなことをやろう」と考え、実践すると、驚いたことに子どもは「面白い」と喜ぶんですよ。横にいた園長も私のことを、「あんたすごい」と言いました。「子どもがこんなに喜んだのは久しぶりだ」と。「見ていてよかったよ」なんて言ってくださいました。しかし、こちらとしてはとんでもない。二度と来るものかと思ってさっさと帰ったら、今でも覚えていますよ。後ろを振り向いたら子どもが裸足で追いかけてくるんです、何十人も。「もっと遊ぼう」と。そんなこと言われても、私なんかはやる気がないから、さっさと帰ってしまいました。でも、仕事がないものですから、46年前の話ですが、ともかくまた次の週にその幼稚園に行ったんです。そしたら、30人くらいの子どもが門のところで待っていたんです。「毎朝待っていました」という話を聞いて、相手が子どもとはいえ、人からこれほど期待されたのは生まれて初めてでした。それでガラッと変わったんです。門に入ると案の定子どもはわーっと寄ってくるわけです。そしたら、なんかかわいく見えるんですよね。面白いですね。そこがおそらく仕事の原点になったと思います。「人から必要とされる」、これが仕事なんだと。それから人の役に立つ、人に喜んでもらえるということが、いわゆる仕事をする最大の喜びだと。普通は、お金をもらうことなのでしょうけれども、最大の報酬というのは人に喜んでもらえることだというのは、そこで身体で感じました。

【ナレーター】

体操の先生という仕事を通じて人に必要とされる喜びを感じた山下は、この仕事を本業として行うことを決心。後の幼児活動研究会の原点となる。

【山下】

幼稚園に行き、週に1回子どもと体操をするという事業は、今でも珍しい部類に入ります。あの当時は全く例がありませんでした。幼稚園の庭で遊んでいるので、少なくとも体操をやってお金を払うという感覚は誰ももっていませんでした。ひたすら直接訪問しましたが、そうするとほとんどが玄関払いです。ただ、ありがたかったのは、もう名前も忘れましたけど、ある園長先生が「あんたの仕事は面白い。知っての通り、ここにいる大人は女の先生ばかり。幼稚園にくる親はほとんどが母親と、女ばかりだ。ここで若い、一応体操の専門の先生が週に1回来るというのは、これはすごく刺激になるし、保護者も喜ぶし、園としてもアピールできるから。あんた、いい仕事だよ」と言ってくれて、自信が付きました。「ああ、こういう人がいらっしゃるんだから、たぶん何人かいるに違いない」と。

社長プロフィール

President's profile
氏名 山下 孝一
役職 代表取締役
生年月日 1946年8月4日
出身地 福井県
座右の銘 積小為大
愛読書 蝉しぐれ

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