Vol.3 人材について
人材について(従業員に対する想い、人材採用の考え方、人材登用について(抜擢人事等))
【中西】
先ほど創業の時のお話をしたように、僕も務めていた人間ですので、そこのところで、まさか創業するとは思っていなかったですけども、やっぱりその会社が立派になっていくことを、何とか1人の従業員として、やっていければという思いでずっとやってきたのが、色々な環境になって、自分が独立開業することになったのですが、結局、お客さんの新規の獲得についても、名前があるとかないとかということについては、非常に目に見えない信用力であるとか、色々な部分が付加されるわけですね。
僕は創業することも一つだけれども、もう一つから言うと、今でもずっと思っているのは、そういう看板のところをうまく使いながら、もう一枚も二枚も上に行けるような、そういう会社とか、そういう考え方に立つような従業員があって欲しいなと思う。
僕は今でも採用の時にはよく言うのは、うちで変なサラリーマンのような気持ちでずっとやってもらうよりも、うちにいる限りはやっぱり幹部になるか、あるいは自分で独立開業できるような人間になって欲しいという思いは、よく言うのですが、従業員に対する思いとしては、そういう意味での、自分をこの場で試せるようなことをやってもらいたいし、我々オンリーとしては、試せるような場を作っていくことが、自分に課せられた大きい経営としてのテーマと思っていますので、毎日従業員が育つような環境を作り、それで従業員が1人でも成長するように、ということを願っていますので、これが僕は会社としての一番の大きい使命だと思っていますので、教育の場ということは、忘れずにやっていきたいと思っているんですけどね。
【中西】
先ほど、ちょうど来年の新卒の最終面接をしていたのですが、なかなか短い時間でその人の良さとか悪さというのは、見いだすことはできないので、ただ、1人今日もあったのですが、私は非常ににこやかな女性で、はきはきとものを喋って、その子はいつも、僕が「何か聞きたいことがあったら、せっかくのことだから、役人に質問があったら言ってくれ」と言った時に、その子が思わず「私は頭が悪いのですが、どういう心がけで、どういうふうにしたら、うまく仕事がやっていけますか?」ということを言ったのですが、僕は頭が良いとか悪いとかいうことは一つのことであって、人間であったらそれだけが最高じゃなくて、もっと素晴らしいことを持っている方もいるし、自分の一番持っている、先ほども言いました、その方は非常に笑顔が素晴らしいし、思いやりがあるし、非常に態度も良いので、もうちょっと良いところを、どんどん伸ばしてくださいなという話もしたのですが、会社としても一流大学を出て、一流の頭を持った、そういう人たちを採用して、立派に会社を運営するということも一つですけれど、逆に言うと、大学は二流三流、あるいは高校しか行けなかったという人がいたとしても、そういう人に来てもらって、その子が素晴らしくなってくれるということもたくさんありますので、そういう面での考え方としたら、ご縁があればということと、それともう一つは、お互いがお見合いの段階ですので、それで就職してもらって、3年で3割くらいが辞めるという話じゃないですけども、極論を言えば、合わなかったら別に3日間でも10日間でも、辞められてもいいんじゃないのかなと。
うちの場合はよくあるのですが、おかげさまで出戻りと言いまして、会社に何年か勤めた人間が、一旦辞めて戻ってきている人間が、今7~8人いるのかな。だから、出戻り歓迎と言いますので、だからこの採用の考え方については今申し上げたように、何かその時にご縁というか、それは人間関係のことですので、そこのところでの何か自然体でやればいいなという考え方で、いつもやっているのですけれども、だから、こういう考え方を必ずやりますよとか、こういうやり方しますよという型にははまったものよりも、何か人間との出会いがあればいいんじゃないかと。また、出会いが切れれば、また戻ってきてもらってもいいんじゃないか、というようなことで、やっているということでして。
【中西】
我々、店がある場合は、店長とか店長代理とかに早くなるということなのですが、これも一言で言うと、役職が人を作るというか、思い切ってそういう面での可能性を秘めた人には店を任せてということで、ただ僕自身も独立したきっかけというのは、さっき申し上げたように、会社があって、店をやらないとか、売上が止まるとかいうことが、次の人材の登用ができないということになりますので、会社のエゴだけで言わせてもらうと、ある程度のところで、売上が落ちてでも、利益をちゃんと保つことがいいのかもしれないですが、やっぱり人材の登用という部分においては、会社というのは成長させていかなかったら、その職はなくなってきますので、そういう面での責任感を感じると、会社の売上も利益も上げていかないといけないなということを強く感じるんですけどね。
経営者プロフィール
氏名 | 中西 浩一 |
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役職 | 取締役相談役 |
生年月日 | 1946年9月15日 |
座右の銘 | 知行合一 |
尊敬する人物 | 船井 幸雄 氏 |
会社概要
社名 | 株式会社オンリー |
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本社所在地 | 京都府京都市下京区松原通烏丸西入ル玉津島町303番地 |
設立 | 1976 |
業種分類 | 小売業 |
代表者名 |
中西 浩一
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従業員数 | 連結222名 単体151名(2023年8月末時点) |
WEBサイト | http://www.only.co.jp/ |
事業概要 | 紳士服及び関連商品のS.P.A.(製造小売)として衣料品の企画、生産(外部委託)ならびに販売を主たる事業とする。主な取扱品目は、スーツ及びシャツ・ネクタイであり、スーツについてはプレタポルテ(既製服)に加えてオーダースーツの販売を行う。店舗は全国主要都市に展開。 |