株式会社帝国ホテル ~開業120年超。日本の「おもてなし」の象徴といわれる『帝国ホテル』の強さの根源とは~

Vol.4 9つの実行テーマ

株式会社帝国ホテル 代表取締役社長 社長執行役員 定保 英弥 (2015年5月取材)

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-帝国ホテルの9つの実行テーマ-

【聞き手】

普通のことをやっても、帝国ホテルがこの程度なのかとなってしまうので、そのさらに上をいかないといけない。それはすごく大変なんじゃないかと思いますが。

【定保】

冒頭におっしゃっていただきましたように、今年で開業125周年を迎えますが、1890年に当時の明治政府が進めた欧化政策の一環として、帝都東京に国内外の賓客を招くホテルをつくろうと。日本の迎賓館としてスタートしておりますので、やはり原点がそういうところにありますので、気持ちというか意識というか、原点はずっと脈々と先輩たちから引き継がれております。ですから、まずはお客様のご期待に応えられるように、お客様のご期待をもっと超えられるようなサービスをするためには基本的なことがすごく大事だと思います。当たり前のことをいかに当たり前にできるかってことがすごく重要だと思っていますので、まずお客様に喜んでもらうためにはというのも大事です。

日々基本的なことをしっかりやろうと新入社員にも伝えていますし、スタッフと話をするときには、当たり前のことを当たり前にやろうということを良く話をしています。

9つの実行テーマというのがあります。最初の3つが「挨拶」「清潔」「身だしなみ」ですね。これは社会人としても挨拶がちゃんとできるでしょうか、ホテルマンですから清潔でしょうか、身だしなみはちゃんとしているか。次の3つが「感謝」「気配り」「謙虚」。これも社会人として人間として非常に重要なことかもしれませんが、ホテルマンとして感謝の気持ちをもって、謙虚で、気配りをしています。最後の3つは「知識」「創意」「挑戦」。これはまさに帝国ホテルマンになって、しばらくキャリアを積んでから色々なことに挑戦して、お客様により喜んでいただけるようなサービスを提供しよう、それができるかどうかだと思うのです。ですから、特に最初の3つ(「挨拶」「清潔」「身だしなみ」)、次の3つ(「感謝」「気配り」「謙虚」)の6つが非常に重要だと思います。何をやる上でも必要だと思います。そこをまずはしっかりやろうと。

今年(2015年)もおかげさまで134名入社しましたけれども、将来のホテルマン、ホテルウーマンになる新入社員には、まずそのことをしっかり心がけてもらい、日々の仕事に励んでいきましょうと話をしています。

【聞き手】

今も総支配人ということで、すべての現場をご覧になっていると思うのですが、時代の流れといいますか、移り変わりによって、例えば若い方のサービスに対する考え方だったり、働くことに対しての考え方であったり、そういったものに対して自分たちの時とは違う、少し歯がゆいというか、そういう感情を抱かれるケースはないですか。

【定保】

そうですね。確かに私が入社しましたのは、もう30年も前になりますので、ニュージェネレーションとしては変わってきていると思いますが、新しい若いメンバーにこの仕事は大変だけれども最終的には楽しい、お客様に良かった、また来るよとおっしゃっていただくその喜びをちゃんと伝えて、若いジェネレーションのモチベーションをいかに上げていくかはすごく重要だと思っております。

昔ながらのやり方ですと、先輩の背中を見て仕事を覚えて、毎日汗を流して一生懸命にやろうと、私も教わってきましたし、そういうふうに先輩の背中を見て一生懸命にやっていました。それも大事だと思うのですが、いかにそういう環境、機会をつくるかということが、これからは重要だと思っております。そういう意味では、確かに少し力強さという面では物足りなさを感じるのですが、そういうジェネレーションですから。しっかりとキャリアを積んでいけば多少時間がかかったとしても、おかげ様で帝国ホテルという125年続いてきている舞台がありますので、若いジェネレーションも次の世代も、きっちり背負ってくれるようなメンバーが育っていくことは大いに期待をしておりますし、間違いなくそうなっていくだろうなと思っております。

社長プロフィール

President's profile
氏名 定保 英弥
役職 代表取締役社長 社長執行役員

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