Vol.4 優良な労働環境実現の理由
優良な労働環境を実現できる理由
【佐藤】
当社は実は、離職者が少ないんですよね。
【聞き手】
すごいと思います。
【佐藤】
今は170名弱で欠番が恐らく、25人いないと思いますね。とにかく社員の方にはなるべく辞めてほしくないですね。人が会社を辞める時の理由は3つあると思っていまして、給与と勤務体系と勤務内容、要するにやりたい仕事ができているかなんです。だからちゃんといい給料で、ちゃんと定時に帰れて、やりたい仕事ができていれば辞めないですよね。それでも辞めてしまうのは、人間関係ですとか、あの人と仕事をしたくないですとか、これはどうしようもありません。これだけは排除できないんですが、この3つ(給与、勤務体系、勤務内容)は経営者が排除できるんですよ。これをなくせば辞めないんですね。
エンジニアリングの会社ですから、技術者が最大の財産といいますか。この人たちが辞めていくと会社としては、戦力と言うか価値が下がってしまうんですね。ここを守っていかないといけないと。幸いにして、私たちがやっているクラウドのマーケットというのは先ほども残業をしないとか休日出勤をしないというのを実現できるような仕事の内容を提供できるんですね。
通常のシステム開発って、平気で2年~3年のプロジェクトになったりするんですね。短くても1年~2年かかるんです。3年もプロジェクトの期間があると。最初にプランしてから3年後に使い始めるわけですね。3年もあったら、会社も変わっていますよね。働いている人たちの考えも変わりますよね。そうすると3年間のどこかで、これはああしようといった新たな要望とか仕様変更とかがポロポロと出てくるんですね。
途中で出てきた時、それは最初に話が無かったから、これは止めましょうよと説得を試みてもまだ2年も先です。でもこれを入れてもらわないと困るというわけですね。それで、入れざるをえないと。
当初、こういうことの山積みで人月を計算して、プロジェクトを立てているわけですね。ところがそういう新たな要望や仕様変更は途中から必ず出てきますので、それはどれくらい出てくるかわかりませんから、そういうのは最初からプランができないんですね。多少は危険係数などを掛けても、当然プロジェクトの後ろに労働の山が大きくなってきますから、そこで後半になればなってくるほど、残業とか休日出勤とか出てきて、最後はデスマーチが始まるわけですね。これがIT業界のよろしくない現状なんですね。
ところがクラウドというのは期間が短いんですよ。大体プロジェクトが半年くらいなんですよね。半年で終わると、山も低いんですね。よって途中で仕様変更が出てきても、お客様がこれもやってほしいと言ってきても、「待ってください、3ヵ月後にカットオーバーするんで、その後に改めてお客様の要望をもう1回やりましょうよ」と言えるんです。1年は待てなくても、3ヵ月くらいならお客様は待ってくれるんですよ。1回終わってから次のフェーズでやろうというふうに説得ができるんですね。
最初にプランした通りの一月の山積みで、ちゃんとプロジェクトが終わるんですよ。これがクラウドのビジネスの良さでデスマーチになりづらい。エンジニアが定時の18時に終わって帰れる。もしくは好きな勉強をするというようなことができるんですね。
ですので、クラウドにはIT業界のブラック化を浄化する力があると思っていまして、私もそういう働き方を社員の皆さんに推奨していますし、残業は悪で、なるべく残業しないで、ちゃんとプロジェクトを終わりにしようと言っています。それで、6時を過ぎたら自分の好きなこと、プライベートを充実させてもいいですし、新たなスキルアップのための勉強をする時間などに使ってくださいと言っているわけですね。
そもそも、給与もそんなに悪くないのではないかと思います。色々な統計が出ていますが、残業とか休日出勤とかはあまりありません。あとはクラウドは最先端ですからエンジニアの方が一番刺激的なことができているんですね。ですから、知的好奇心も満たされる。この3つ(給与、勤務体系、勤務内容)が今のところ揃っているので、あまり社員の方が辞めないんじゃないかなと思います。
経営者プロフィール
氏名 | 佐藤 秀哉 |
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役職 | 代表取締役社長 |
会社概要
社名 | 株式会社テラスカイ |
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本社所在地 | 東京都東京都中央区日本橋二丁目11番2号 太陽生命日本橋ビル 15~17階 |
設立 | 2006 |
業種分類 | 情報通信業 |
代表者名 | 佐藤 秀哉 |
従業員数 | 480 名 |
WEBサイト | http://www.terrasky.co.jp/ |
事業概要 | クラウドにおける「ソリューション事業」及び「製品事業」 |