株式会社 FiNC Technologies(旧・株式会社FiNC) ~ジム閉鎖、失った顧客、従業員。再起をかけた男の大逆転劇~

Vol.3 FiNC創業の経緯

株式会社 FiNC Technologies(旧・株式会社FiNC) 代表取締役社長 溝口 勇児 (2015年8月取材)

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-FiNC創業の経緯-

【聞き手】

よしやるぞ、と決めて、最初に何をされたのか、実際に今のような会社になるまでにどういう準備をして、起業を進めてこられたのか、そのあたりがとても気になります。

【溝口】

私の場合はそのとき、つまりお店を潰し、従業員を解雇したあと、会社を辞めようと思っていました。全く違う仕事で、起業に将来向かうような仕事を海外でしようと思い、実際に新しい職場も決まっていました。外資系の会社です

【聞き手】

そうなのですか。

【溝口】

はい。決まっていたのですが、ただそのとき、もともといた企業が、不況やリーマンショックのあおりで業績を落とし、非常に窮地に立たされていました。そこで、私に戻ってきて立て直しをしてもらいたいという依頼がありました。悩みましたが、色々な条件を出させてもらい、結果として私が実権を握り経営をやらせていただくことになりました。その後、会社が大赤字に転落して、このままだと会社の存続の危機になるという状況の中で、このまま会社を投げ出せないという感情があったため、引き継ぐことにしました。

そのときに、今の質問の答えなのですが、こうした中小企業の再建すらできなければ、起業したところでやれることなどたかが知れていると思ったので、これが一つの腕試しだという思いで経営をさせていただき、それはとても大きな経験となりました。

【聞き手】

大逆境からスタートされたわけですね。実際にどうでしたか。

【溝口】

結果としては、業績はV字で回復させることができました。それを私が身を置いていたフィットネス業界で大きく取り上げていただくことが増え、前の会社に所属しながら、ほかの会社のコンサルティングなどのお手伝いをさせていただくことも増えました。ですから、自分が身を置いていた業界で旗を揚げることは達成できたため、自分にとっては最良の選択だったと思います。

【聞き手】

最初にお店を任され店長としてやっていらっしゃったときはうまくいかず、実質経営権を持ってやっていらしたときはうまくいった、そういった差は何だったのでしょうか。

【溝口】

その差は、1つは「覚悟」の違いだと思います。一度失敗していますから、同じ経験は2度としたくないという想いの強さがより増していったと思います。

【聞き手】

そこで、経営がV字回復をして、業界から注目されるようになり、ご自身でそれをもとに別の旗揚げをしよう、と思われたんですね。

【溝口】

自分が価値を残せることは何だろうと、24歳で起業しようと思ったときから考えていました。そのときに違和感があったのは、私はトレーナーでしたし、私の部下にもトレーナーはたくさんおりましたが、トレーナーが1人で見ることができる人数には限界があります。また、一対一の対面指導となると、それなりにお金もいただかなくてはならない。

そこで、トレーナーの数を増やせば、もう少し多くの人にサービスを届けられるようになり、またコストも下げられることになると思い、色々な人のトレーナー教育や、私は講演営業も多かったため、育成教育にも携わっていました。とはいえ、1人が50人見られたとして、日本の総人口が仮に1億人だとしてどれだけの数が必要ですか、ということになります。そうすると1人が50人見てもトレーナーが200万人くらい必要になります。これは現実的ではありません。しかし、私がiPhoneの3G初代を手にしたときは24歳頃でしたが、そのとき、これはすごいと思いました。これを使えば多くの人に色々なサービスを届けられる。あまりにも不誠実かつ無責任な情報に振り回されている方を、スマートフォンを使えば救うことができると漠然と思いました。ただ、テクノロジーに明るい人間ではなかったため、それを使って自分が事業をすることは、そのときは想像していませんでした。

【聞き手】

ただ便利なツールができて、これから世の中に広まっていくなかで、何かに使えたらいいなと思っていたということですね。

【溝口】

それが25,6歳になったときにiPhoneが普及し始めて、私も次はこれじゃないかと思い始めて、iPhoneのプログラミングスクールに通ったりしていました。実際、これからはアプリの時代だと思っていまして、創業したときには、いずれスマートフォンを活用したビジネスを展開したいと考えていました。スマートフォン×フィットネス、スマートフォン×ヘルスケアという構想がありました。それに対して、一人ひとりに合った最適な情報、商品、サービスを届けられる会社にしようと、FiNCという会社をつくりました。

社長プロフィール

President's profile
氏名 溝口 勇児
役職 代表取締役社長

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