株式会社FiNC ~ジム閉鎖、失った顧客、従業員。再起をかけた男の大逆転劇~

Vol.5 組織づくりと採用について

株式会社FiNC 代表取締役社長 溝口 勇児 (2015年8月取材)

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-組織づくりと採用について-

【聞き手】

組織のトップという意味での経営者として、組織づくりで一番心掛けていらっしゃることは何ですか?

【溝口】

組織づくりで一番心掛けているのは、まず私自身で言えば自分の成長です。「リーダーと部下の距離は一定」という言葉をドラッカーが言っていて、私が伸びなければ下の子たちも伸びない、つまりは会社も伸びないということですから、まずは私の場合だと、いろいろな知識者から、また経験から自分自身を高める努力は絶対にしなければいけないと思っています。それに付加すれば、ありきたりですけどコミュニケーションだと思っています。私も、実際にはアルバイトから、前職だと社員、チーフ、マネージャー、営業本部長、そこから経営者になって舵を取るに至りましたが、それぞれの階層から見ている景色は全然違うんです。

つまりどういうことかと言うと、アルバイトのときに社員に不満に思っていたことが、自分が社員になったときに同じ不満をぶつけられる。それがチーフになったときもマネージャーになったときも、1つ階層が下、あるいは2つ階層が下の仲間からぶつけられるんです。それは決して、私が反面教師として学んで、それを自分が出世したときに生かせてなかったというわけではないんです。自分がいかに狭い世界から、非常に窮屈な思考の中で不満を持ったのかということに気づいたんです。

つまりそれは、一方で部下サイドの世界の狭さ、捉え方の違いということでもあるんですが、もう一方で、上からそれをちゃんと歩み寄って伝えるということをしていなかったということでもあります。私も副社長の2人とは、週に一度は必ず1時間くらいミーティングの時間を取っていますし、それ以外の幹部たちにも、直接的に私が考えていること、あるいは副社長の2人が考えていることを発信することを心がけています。彼らにも自分の直属の部下や仲間に対しては、なるべく雑談ではなくてコミュニケーションをとるように伝えています。ですからわれわれの組織はコミュニケーションをとても深いレベルで取ることを心掛けている会社です。

【聞き手】

採用されるときは、どういうところを見られるんですか?

【溝口】

その人の年齢によっても変わるんですが、若い世代であれば、やはり一生懸命頑張れるかどうか、努力を継続できる人かどうかを見ます。20歳や25歳であれば、そんなに大きな差はないですが、30歳や40歳になると、とても拭えないぐらいの差になってしまう。ですから若いうちは、一生懸命に努力を継続できる人間であれば、誰だってある程度のところまで、少なくとも、自分の半径1メートルくらいの世界であれば幸せにできるくらいの力を持っていると思います。ですから一生懸命で、明るくて良い方を採っています。

年齢が上の人間であれば、やはりキャリアや実力、論理的かどうかなど、いろいろなものを見ます。採用にしても、昇格降格やポストに関しても、基本的なスタンスはゴールに近付くかどうかで決めています。ですから、私がCEOじゃない方がこの会社がゴールに近づくということが明らかなのであれば、私自身は潔く身を引くつもりでいます。一方で、同じ代表権を持つ2人に対しても、他の取締役にも役員にも同じことは求めています。「ポジションではなくあくまでゴールを優先してくれ」とは言っています。

ですから基本われわれは、まず共通のゴールを持った集団であり、ただそこに向かうプロセスの中でそれぞれが叶えたいものがやはりあって、それぞれが自分の個人の目標がある中で、その会社の方向性と個人の方向性が一致しているのが非常に強い組織であると自負しているということが、その理由だと思っています。

社長プロフィール

President's profile
氏名 溝口 勇児
役職 代表取締役社長

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