株式会社アクセルスペース ~宇宙に挑む東大発ベンチャー!超小型衛星プロジェクトの舞台裏 ~

Vol.2 起業を決断した理由

株式会社アクセルスペース 代表取締役 中村 友哉 (2015年10月取材)

[もっとみる]

―起業を決断した理由―

【聞き手】

大学時代の授業の延長といえば、そこで一つの結果が出て終わりだったり、もしくはその授業やそういったことに魅了されれば、例えば日本のJAXAとかロケットを作っている商社やメーカーに就職したりすることを考えると思うのですが。

【中村】

私は卒業するまでに3つの衛星プロジェクトに関わりました。それで小さな衛星を使ったプロジェクトの魅力に取りつかれたというか、これで仕事をしたいなという思いがやはり強かったのですね。でもそういった小さい衛星を作っているメーカーはないのです。世界中にどこにもなかったのです。アメリカだといくつか出てきていていましたが、大学などのやっている衛星を作るプロジェクトに対して通信機やバッテリーを売るであるとか、中に入っているコンポーネントを売っているというビジネスでした。そういうことをしたいわけではなく、やはり我々がつくる人工衛星を使ってもらう仕事がしたかったのです。ただそれは世界中どこにもない、もちろん日本の衛星メーカーやロケットメーカーに入るという手もあるのですが、そこで小さい衛星をやらせてもらえるかと言えばやらせてもらえないですよね。大きな衛星しか作っていませんから。

【聞き手】

国家プロジェクトですものね。

【中村】

だったら自分でやるしかないとうことで。

【聞き手】

そこで起業にということが想像つきません。

【中村】

始めはそういった選択肢があることに全く気付かなかったのです。しかしそのようなビジネスをやりたいと思ったときにやっている会社がない、ないならどうしようかと思っているときに、たまたまその研究室で大学発のシーズを使ってベンチャー企業を興すのを支援するような補助金を国からいただいていて、「あ、起業すればいいのか」と、そこで気付いたのです。私がこれでビジネスをやらせてくださいと中須賀先生にお願いして、そこから企業の準備を始めたという感じですね。

【聞き手】

世界初というか、他にやっているところがないので、どういう不安を抱いていいのかもイメージが付かないような感じでしょうか。

【中村】

そうですね。不安がなかったといえば嘘ですが、やはり3つの衛星を作ってきて、3つを作っていく中でも性能は急激に上がっていったのです。できることの幅が広がっていって、その3つの衛星では、例えば撮った写真を外の人が見て、これでも十分使えるという反応をいただくこともあって、あまり根拠はないのですけど、これは絶対もう一つ性能が上の物を作れば、ビジネスになるという確信のようなものがありました。

【聞き手】

買ってくれるところが決まっていたということもなく。

【中村】

全くないですね。でもこれは、ぜったい将来ビジネスになるんだ、使う人がいっぱい増えるだろうというのが、やってきた身として感じる何かがありました。でも今やらなければタイミング的には遅いだろうと思ったので、最後に残った選択肢ではありますが、このビジネスをやるためにはもう起業だということで、会社をつくる準備を始めました。それが卒業後ですから2007年。年齢は27歳ですね。

社長プロフィール

President's profile
氏名 中村 友哉
役職 代表取締役

あなたにおすすめのコンテンツ

この社長に応援メッセージを送る
この社長に直接提案