GLM株式会社 ~100人中100人が無理だと言った、幻のスポーツカー復活劇~

Vol.5 ものづくりへの想いとコアコンピタンス

GLM株式会社 代表取締役 小間 裕康 (2015年11月取材)

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―ものづくりへの想いとコアコンピタンス―

【聞き手】

今やっていらっしゃるものも日本の技術力の粋を結集してやっていくというわけですよね。そこにものづくりに対する思い、例えば日本製にこだわりたいという思いなどはあったりしますか。

【小間】

ものづくりというのは、“責任”だと思っているんですよね。「責任をきちんと果たす」というところを続けていくべき産業だと思っています。例えば我々がやっているのは、本当に小さな事業なんですけども、大手の企業を巻き込んでいます。今は数百台しか部品が作れないんですけども、これを10年後も数百台しか作らないようなのであれば、それは結局はシュリンクしていくと思います。後々は、彼らが期待するような台数にどんどん生産できるように企業成長が伴わなければならないと思ってます。我々ベンチャーというものは町工場ではなくお金も人も投資が入っていますので、これに対して成長するというのは責任だと思います。

だから町工場とはまた違った生態系にいます。環境の中で、また違った成長をしなければいけないというのが我々の立ち位置なのではないかなと思っています。最初の車は、『トミーカイラ』というコアなファン層をつかむ車なんですけども、このコアになる面白さというものをさらに拡大させて、成長させてあげないと、やはりここに集まった人間が、世の中で、もっともっと成長できないでしょうし、ここに投資をしてくださった、方々に対して、恩返しができないのではないかなというふうに思っています。これは今、ある意味辛い時期ではあるんですけども、ここをきちんとですね、責任を果たすことによって次の我々のステップというものがあるのではないかというふうに感じています。

【聞き手】

それこそ日本市場だけでなく、世界も狙って、これからどんどん生産されていくということですね。

【小間】

そうですね、今我々が作っているのは少量のスポーツカーなんですけども一番のコアというのは日本の、超一流の部品メーカーが部品を卸しています。世界には電気自動車に参入しようとしている企業がたくさん出てきていますが、我々と同じように壁にぶつかっています。部品を組み合わせただけじゃものにならない、その前の段階でそもそも良質な部品が手に入らない。このような課題を我々のプラットフォームは解決できるんです。

日本の超一流の部品メーカーの部品をきちんと操れるECUという頭脳があって、それを納める車体設計のノウハウを我々は持っています。このノウハウを持って次は海外の大きなファシリティ、工場を持っている会社さんが資本をかけてそういう日本の部品のプラットフォームを買って、自分達のオリジナルの車を作る。このようなビジネスに、チャンスを見出だそうとしています。

実際に多くの引き合いが来ていて、もしかすると、近い将来に我々のプラットフォームを載せた新しい新興のブランドの車が数百台という単位でなく数万台という単位で世の中を走るようになるのではないか、そのような期待を持って今ビジネスをしています。電気自動車って最先端の技術というイメージをもしかしたらお持ちかもしれません。

【聞き手】

違うんですか。

【小間】

どちらかというと、ローテクなんです。かつ、ベンチャーの思想によって、一から全てを設計して作るイメージがあるかもしれませんが、自動車そもそもが、安全性に対しての考え方で、部品メーカーが独自で発展してきた産業ですので、一番重要なのは、いかに良質な部品をきちんと束ねてものにできるかということだと思っています。技術力というところは、それをきちんとものにするところが今後非常に重要だと思っていまして、ここに我々はリソースを集中しています。

だから、大手の自動車メーカーとは違って、少人数で小さな規模でできます。ただ、協力してくださるところというのは非常に良質なサプライヤーさんであったり、エンジニアリング会社や生産工場です。これは我々のコアの技術に対して部品メーカーさんのエコシステム、生態系を作れているということだと思います。昔の系列を、GLM系列というものを本当にフラットな状況で縦割りではなく横割りでフラットに作り上げていく、これが我々の成長のパターン、やり方なんじゃないかなと思っています。

社長プロフィール

President's profile
氏名 小間 裕康
役職 代表取締役

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