山芳製菓株式会社 ~『わさビーフ』のヒットから学ぶ、顧客に感動を与える商品開発の極意~

Vol.5 “気遣い“”気配り”の重要性

山芳製菓株式会社 代表取締役会長兼社長 山﨑 光博 (2016年6月取材)

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-”気遣い””気配り”の重要性-

【聞き手】

ここまでくると、今度は先の100年とか150年などは意識してやっていかれる。

【山﨑】

100年の経営を考えた時に、どうしても人ですよ。人がやっぱり会社を支える、企業を支えてくれているので。人づくりですよね。それからモチベーションを上げていく。そして自分自身もそういう意味ではもっともっと燃焼していかないといかんというふうに思っています。

【聞き手】

会長からご覧になって、山芳製菓の社員の方は、どういうタイプの方が多いですか。

【山﨑】

真面目、従順ですね。もっとスットコドッコイというかね、とんでもない人が出てきてもいいのではと思うのですけれどね。その中で、私がとても発想できないわさび抜きわさビーフをつくってくれるとかだったらとてもうれしいなって、思いますね。

【聞き手】

もっととんでもない発想というのがありましたけど、いまから採用する方に対して、何か求めるような部分はありますか。

【山﨑】

今までとはちょっとタイプの違う人達、採用というのはとても大事なところで、人が人を選ぶのは難しいといつも思うのですが、今は色々な人達が開発してくれているから、そういう人たちのいい仕事を見ながらやっていきたいなと思います。ただやっぱり、基本的にお客様を道具に考えたり、売りつけたりっていう考えは相容れない。お客様がとても大事だと思うことが大事で、そこはやっぱり気遣いとか、気働きがお客様に対してできないと駄目だと思う、それが消費者の方にどう捉えられるかわからないけれども。

今の商品では無いのかもしれないけれど、前にお好み焼き味というのをつくってね。お好み焼きの絵がぼんと出ていて、お好み焼き味ポテトチップスと書いてある。いいんだろうけど、「この商品の中身はお好み焼きではありません、ポテトチップスです」って書いたのですね。馬鹿じゃないか、なぜそんなことまで書くのと思う人はいたけど、私の気持ちはそれがお客様に対する気遣いなんです。間違わないでねって。最近はちょっとわざとらしいという声もあったのですが、『わさっち』が毎度ありがとうございますってお辞儀している絵を入れたりとかね。そういうこともした。これは、私の信条です。ありがたいなという気持ちをどうしたらお客様に伝えられるか、表現できるかというところですね。

【聞き手】

今はSNSなんかもかなり日常的にみなさん使われているじゃないですか。御社の商品を食べた感想などがインターネット上に色々とつぶやかれるなど、そういうのもあると思うんですが、そういったネットに対しての戦略とかはありますか。

【山﨑】

戦略なんてすごいものはないけれど、担当してくれている人がさっきの気配りだとか気遣いとか非常に優しい人でね。人の痛みが分かる人だから、そういったところの視点から書いてくれているのですね。書いたりとか、出したりとか、受けたりだとか。そこが完全ではないけど、割と消費者の人達とコミュニケーションを取らせていただいていることになるのかな。それと、そんなことを指示したわけではないのだけれど、ユーザーだけでなく横の企業の担当者さんたちとコミュニケーションの輪を広げていることが、私は大したものだなと思いました。とても大事だと思うのです。実はもしかすると敵対しているかもしれないけれど、すごい協力者であり、ユーザーでもあるわけだから、ここの視点をもっているのはとても大事だなと。これも気配りだとか気遣い、心の優しさから出てくるものではないかと思います。

社長プロフィール

President's profile
氏名 山﨑 光博
役職 代表取締役会長兼社長
生年月日 1954/10/8

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