Vol.4 世界トップシェアの強みと新領域への進出
―世界トップシェアの強みと新領域への進出―
【ナレーター】
我々の生活を支える機器の多くに導入されている、半導体を形成する素材として多大な影響をもつシリコンウェーハ。RS Technologiesはこのシリコンウェーハの再生が主となる事業だが、どのような背景から生まれた事業なのか。
【方】
デバイスをつくる時に何百工程から、多いものは1200工程くらい、長い工程があります。本来であれば、つくった後に製品として検品をして、本当に合格しているかどうかをチェックして出せばいいんですが、もしも本当にどこかの工程でミスしてしまって不良品が出てしまったとすると、全ての工程がだめになってしまうわけで、ものすごい大きな被害を受けるということになるので、要所要所でチェックをします。この工程大丈夫かと。大丈夫なら次の工程に流そうということでチェックをするためのチェック工程があるわけですね。そのチェックのためにテストウェーハを投入するんですよ。そして、見て、捨てます。なぜかというと、見たら戻せないので、製品として使えないので捨てるのです。こうした1つ大きな工程があります。もう1つ機械設備の精密度を監視するためにモニタリングをするんですね。この機械設備、例えば24時間動いていたら休ませて今度は調整します。その時にモニタリングするためのウェーハがまた必要になります。この機械設備、本当に大丈夫かどうかですね。そういうものを本来であれば捨てるべきなので、これは地球環境に良くないと、あと勿体ないということもあって始めたのが、ラサ工業さんのリクレイム事業であります。これを30数年前から始めて、それをそのまま我々が引き継いだのがこの会社のメイン事業であります。
【ナレーター】
世界シェア30%を誇るRS Technologies。他の追随を許さないその強みとは。
【方】
マーケットを僕たちが開拓できるという強みがあります。そしてもう1つ、そもそもこの会社の技術力はものすごく高いところにあります。当然ラサ工業さんがずっと培ってきた技術そのものを我々が継承できたのも大きいのですが、そのあとの7年間、我々はバージョンアップをして、本当にどこの会社にも負けない、失礼な言い方ですと我が社しかできないような技術を確立しています。そういう意味ではこの2つの大きな武器があって、この会社を今日までやってこられたのではないかなと思っています。
【ナレーター】
2017年12月、中国の企業2社と合弁会社を設立。成長可能性の高い中国のシリコンウェーハ市場において、プライムウェーハの製造販売事業の展開が狙いだ。
【方】
リクレイムの方から、当然固めながらですが、脱皮をしてプライムウェーハの世界に飛んでいくということになります。当然我々日本資本ということに変わりはございませんが、そもそもこの会社をつくったときに、宮城の会社ではなく日本の会社でもなく、世界の会社になるんだという意気込みでこの会社を立ち上げました。そういう意味で今回、このようなスキームで中国の中央企業と組みながら日系企業の特徴を生かせるチャンスを得たのかなと(思います)。
経営者プロフィール
氏名 | 方 永義 |
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役職 | 代表取締役社長 |
生年月日 | 1970年10月13日 |
座右の銘 | 成功への近道は、「努力+努力+努力」 |
尊敬する人物 | 稲盛和夫 |
会社概要
社名 | 株式会社RS Technologies |
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本社所在地 | 東京都品川区大井1-47-1 NTビル 12F |
設立 | 2010 |
業種分類 | 金属・非鉄金属製造業 |
代表者名 |
方 永義
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従業員数 | 1,534人 |
WEBサイト | https://www.rs-tec.jp/index.html |
事業概要 | シリコンウェーハの再生、販売。半導体材料・パーツ、電子材料、電子機器部品等の販売。半導体関連装置・部材等の買取及び販売。太陽光発電事業。半導体シリコンウェーハ製造の技術コンサルティング |