株式会社 玉子屋 1日7万食、廃棄率0.1%を実現した革新的システムの全貌 株式会社 玉子屋 代表取締役社長 菅原 勇一郎  (2016年11月取材)

Vol.1 社長業への強い想い

インタビュー内容

―社長業への強い想い―

【菅原】

幼稚園のときは魚屋のイメージでした。小学校2年生ぐらいからお弁当屋さんを現会長が始めたんですよね。もう大人になってから、幼稚園時代のテープを聞いたら、「僕の将来の夢は、お父さんの魚屋を継ぐことです」ということを言っていたので、そういう面では、そういう気持ちもあったんだと思うんですが、ただ、僕は実際小学校へ入って、野球のリトルリーグに入ったんですけども、小学校から中学校、高校までずっとお弁当屋を継ぐというふうに思ったことはないし、言われたことはありません。

だんだん野球が上手になってきて、中学のときはまあまあ上手だったものですから、野球推薦が10校ぐらい来ていまして、でも、僕の中では、野球だけを一生懸命やるんではなくて、何となく当時から文武両道というか、スポーツと勉強、両方やることが大事なんじゃないかなという気持ちはなぜは当時からありまして、そういう面では、中学のときはシニアリーグというところで硬式野球をやりながら、夜は受験勉強して、立教高校には無事入学することができて、文武両道でということで。

立教高校では、甲子園には春に31年前に行ったことがあるそうなんですが、基本的にはもう甲子園に行くなんという発想はなくて、一生懸命高校で力をつけて、できれば立教大学でレギュラーになれるようにというふうに思っていました。そうしましたら、高校1年のときに運よく甲子園に行くことになってしまって、大学野球でも2年生と3年生のときにリーグ戦で優勝することができまして、そういう面では本当に運がよかったというか、甲子園も高校1年のときだったので、喜びよりも、自分たちの代で甲子園に行きたい、もう一回ここに戻ってきたいという思いの方が強かったですし、大学も2年と3年のときに連続優勝したんですけれども、来年、自分が4年生のときも、同級生みんなで美酒を味わいたいと。そういう思いの方が強かったですね、喜びよりも。

プロの世界は厳しいなというのを、大学野球を通じて感じたものですから、もう1つは、スポーツをやるんであれば、アマチュアの最高峰までやって、将来はやっぱり社長さんになりたいという思いの方がずっと昔から強かったものですから、そういう面ではスパッと、プロというよりもビジネスの世界で頑張りたいなという気持ちには、大学3年、4年生のときには思っていましたね。

菅原家は、僕の父親だけではなくて、いとこもみんなサラリーマンが1人もいなくて、何かしら自分の長所を生かして起業したりやっている人が多かったものですから、自分もそういう面では、サラリーマンというよりは、いずれ社長になると。できれば弁当屋ではなくて、自分でベンチャーで立ち上げてビジネスをやりたいなと思っていました。そういう面では、では、どんな会社に就職したらいいだろうと思ったときに、銀行と商社が頭に浮かびまして、銀行か商社に行けば、将来自分が何がやりたいんだという、起業したい会社が見つかるんじゃないかと思って、2社に絞った中で、最終的には銀行の方がいいんじゃないかと自分の中で思いまして、銀行に行きました。

結局3年間働いたんですけれども、窓口の業務と、あと融資業務と、お客様回りを1年ずつ、計3年間やらせてもらいまして、非常に勉強になりましたね。2つ僕の中では学んだことがあって、1つはやっぱり、財務と、数字に強くなったということですね。やはり決算書が読めて、いろんな数字に強くなるということは、非常に社長、経営者にとって重要だと思いますので、そういう面では、銀行に3年行ったことによって、数字に強くなったということと、将来起業するときに、良い会社って何だろうというふうに、常々学生のときから思っていまして、学生のときは、大きい会社がいい会社だと思っていました。売り上げが大きくて、従業員がいっぱいいて、そして世の中の人がみんな知っている会社、これがいい会社だと思っていました。

実際、銀行に入って丸3年仕事しまして、大きい会社も小さい会社も担当しました。新聞に載るようなでかい会社、自分が担当していますから、実際に新聞にすごくいいことが書いてあると、自分の会社が。でも、私が訪問したときに、従業員は全然生き生きしていない。逆に中小企業であまり世の中では知られていない会社ですが、非常に健全経営をしていて、従業員が生き生き働いていて、給料をしっかりもらっていて、休みもしっかりあって。そして最終的にお客様がすごく喜んでいるようなビジネスをしている中小企業にも出会うことができまして、そのときに、「あれ?」と思いましたね。良い会社の定義というものが、自分の中で確立された。

それは「三方よし」の会社がいい会社だと。では三方とは何かといいますと、私の中ではやっぱり会社の健全経営ですね。会社自体が赤字体質では、やっぱりきれいごとじゃないので。会社自体が健全経営をすること。そしてそこで働く従業員さんが、やりがいと生きがいを持って働いてくれること。そして3つ目が、お客様がそのサービスによって本当に喜んでいること。健全経営と、従業員の幸せと、そしてお客様の満足度、この3つがそろっていれば、会社の規模じゃないんじゃないかなと。今後起業をするときに、自分はそういう会社をつくりたいんだというのは思ったんですよね。


経営者プロフィール

氏名 菅原 勇一郎
役職 代表取締役社長

会社概要

社名 株式会社 玉子屋
本社所在地 東京都大田区中央8-44-7
設立 1975
業種分類 食料品
代表者名 菅原 勇一郎
従業員数 600 名
WEBサイト http://www.tamagoya.co.jp/index.html
事業概要 1.給食弁当、出張宴会及び折詰め調整2.食材の仕入れ及び加工販売3.会社、工場、官庁等の食堂受託経営4.新築ビル現場の弁当、食事、雑貨の受託販売5.上記に付帯する一切の業務6.懐石料理、会議用弁当
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