株式会社ダスキン ~卓球部コーチから社長に登り詰めた男が描く「ダスキン」変革絵図~

Vol.4 喜びのタネをまく事業

株式会社ダスキン 代表取締役 社長執行役員 山村 輝治 (2016年11月取材)

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―喜びのタネをまく事業―

【山村】

消費者の声に耳を傾けて、消費者に寄り添った企業であり続けていきたい。そのためにはもちろん商品力やビジネスの仕組みはありますが、1にも2にも優しさだと思っています。お客様とお会いして商品を交換して会話をして、「気分はどうですか?」とか「今日は元気?」とか言いながら、交換をしてお代金をいただく。ドーナツも来られた人に最高の笑顔と最高の接客をして、できればマニュアル通りではない、少し身体の不自由な方が来られたら席に寄り添って出してあげるとか、そういうことができるような形で。両方ともお客様との接点なので、お客様から見れば一番良いのは、接客してくれる人が笑顔を含めて、優しさがにじみ出るような会社にしていきたいなというのがダスキンのイメージしていきたい思いです。

ダスキンの共通のベースになるものは何かと言うと、経営理念です。通常経営理念というのは、企業単位にそれぞれつくって考えるものですが、ダスキンの加盟店さんの場合は、ダスキンの経営理念をそのまま使われるところが数多くあります。毎回会合終わりや大会があると、必ず経営理念を全員で唱和しています。それがまずベースです。それから、創業者が加盟募集をする時に、ドーナツの加盟店もレンタルの加盟店も全ての加盟店のオーナーに向けて、事業説明会の際に「お金儲けをしようとするのだったら、当社の事業加盟はしないでください。儲かりません。もっとほかに儲かるビジネスがたくさんあるので。

でも一心に喜びのタネを撒こうということをされる方だけ、ダスキンに事業参加をしてください」と言ったのが、53年前です。全くダスキンが世の中に知られてなくて、全く売り上げがない時に創業者がそう言ったわけです。それがベースにあるので、今でも加盟店と話をする時には、経営理念、祈りの経営ということで、私たちも伝承していきますし、加盟店も2世3世と変わってきても、それがとうとうと継承していきます。ですから、フランチャイズは、通常、本部と加盟店は契約書で結ばれているのですが、もちろん契約書はありますが、そうではなくてお互いに考え方も共通しておきましょうと。お客様に対してそれを一生懸命やっていく結果、収益が残るにこしたことはないけども、残すために仕事をするのではないということをずっと伝えています。

それから、事業の垣根を超えて創業以来続けている研修会があります。町に出てトイレ掃除をしたり、お客様のお手伝いをやらせていただいたりします。行願とか托鉢というのですが、そういった研修を通じて加盟店とは運命共同体だと考えています。かつ、フランチャイズとしては珍しいかもしれないですけど、事業ごとに加盟店会というのをつくっています。通常、加盟店会みたいなものができると、組合ではありませんが団体で交渉するような形になるかと思いますが、そうではなくて、運命共同体なので、そういう加盟店同士で会をつくってもらってそれに本部も入って共に事業の発展をしていきましょうというのが、創業間もない時からあります。団体交渉ではないのですが、色々言われますよ、商品のこと、仕組みのこと。そういう加盟店会を通して色々な意見交換をしていくというのは当社の強みだと思います。

社長プロフィール

President's profile
氏名 山村 輝治
役職 代表取締役 社長執行役員

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