株式会社トンボ 創業140年。大手学校制服メーカーの新たな挑戦 株式会社トンボ 代表取締役社長 近藤 知之  (2017年2月取材)

Vol.2 成果を出すための心がけ

インタビュー内容

―成果を出すための心がけ―

【近藤】

最初に配属されたのは、今でいうところの商品部でした。お客様から注文をいただいて工場に発注をするというデリバリーの部署に配属されました。商品知識を深めるためにとりあえずそちらの部署に配属され、ゆくゆくは営業に出されるという前提だったと思います。

しかし、3年目に突然転勤になりまして、鹿児島のお得意先に、1人で営業として出向し、頑張りました。下積みですよね。とにかく社員は1人です。他社の中に1人で出向という形でしたので、非常に寂しいというか心細く、とにかくその時は自分にできることは何かということ(を考えていました)。朝は誰よりも早く1番に出社して部署の掃除をしたり、力仕事など人が嫌がることを率先してやったりということを心掛けました。社員がいれば助けてもらえますが、お得意先に1人で出向しているものですから、下働きは自分1人でやらなければならないというところがありまして、そういう意味では結構辛かったですね。

2年経ち、本社に呼び戻されて本社のセールスマンになりました。鹿児島にいたので九州担当のセールスになりました。その頃は、デザイナー制服というものが取り上げられ始めた頃でして、学校に直接我々がラウンドして制服を決めるという手法の走りでした。全く知り合いもなければコネクションもないところに尋ねていきますので、ゼロからスタートです。ですので、受付の女性のもとに2年間くらい通いました。通う度に少し気の利いたお土産を持参しまして、受付の女性の方から、誰に会えば制服を決める先生まで辿り着けるのかということを教えていただいたり、2年間も通っていますと、紹介していただいたりすることができました。それからまた制服を検討する先生のところに紹介をしていただいて、チャンスを頂き、たまたまその学校が制服を変える時で運が良かったのもありますが、努力も認められて決定をしていただいたということがありました。

それはやはり自分が若い頃に苦労して、色々と努力し、忍耐力と言いますか、我慢したことが実を結んだという(ことだと思います)。頑張ればそういうふうになれるんだということから、そういうことに結びついているのではないかなと思います。運もよかったと思います。今でも当社の社員には話しますが、好きな言葉で「志は高く、腰は低く」という言葉を社員に伝えています。やはり目標はできるだけ高いところに設定して、それに向かって一所懸命努力することが大事だなということで、それが「志は高く」です。「腰は低く」というのは、頭を低くするという意味ですが、自分から話しやすい雰囲気をつくるため、挨拶でも自分から進んで行うなど、相手が溶け込みやすい姿勢を見せていけば仲良くなれますので、そういう雰囲気を持てば事態は好転し良い方に回っていくと思います。ですので、「志は高く、腰は低く」は大事な言葉だなと思っています。当時はその言葉ではありませんが、そういう考え方ではありました。僕がもう1つ、当社の社員に話すのは、物事を新しくつくり出す力、創造力(についてです)。人と変わったことをしなければならないので、営業の仕方も先輩のやり方を見て覚えるということもありますし、こういうやり方をすれば良いという営業のノウハウもありますが、同じやり方をしていたら皆も同じやり方をしてくるので、人と違うやり方をすることを心掛けていました。


経営者プロフィール

氏名 近藤 知之
役職 代表取締役社長

会社概要

社名 株式会社トンボ
本社所在地 岡山県岡山市北区厚生町二丁目2番9号
設立 1876
業種分類 繊維工業
代表者名 近藤 知之
WEBサイト http://www.tombow.gr.jp/
事業概要 学校制服、体育着、介護・医療向けのウェアを扱うユニフォームアパレルメーカー
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