アース製薬株式会社 ~感動品質を追求せよ!若き経営者が描くアース製薬の未来とは~

Vol.6 社長就任秘話

アース製薬株式会社 代表取締役社長 川端 克宜 

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―社長就任秘話―

【ナレーター】

ガーデニング事業の立て直しを成功させた後、前社長から思わぬ形で社長就任の打診を受けることになりました。

【聞き手】

42歳にして、この100年以上の歴史のある会社のトップに立たれたというところで、前社長から社長にならないかというお話があったときにはどうでしたか?

【川端】

びっくりしましたね。びっくりしたという一言に尽きます。今でも覚えています。言われたのは通り一遍のことなのですが。

【聞き手】

どういったシチュエーションだったのですか?

【川端】

ホテルのラウンジですね。昼間です。社長は最初から僕と話をしようと思っていますから、一緒に仕事をしている時に「この後、時間ある?」と。確か、社長は次にホテルで取引先のパーティーに行くことになっていたのです。僕はそれに出る予定がなかったから、全然違うところに行こうと思っていました。それで「時間ある?」、お茶でも飲もうと。珍しいことを言うなと思ったのですよ。社長はあまりそういうことを言う人ではなかったから。でも断る理由もないですし、「いいですよ」と。

5年くらい前から社長は、「社長を辞める」と宣言されていました。僕もそれは知っていたのだけど、よく世の中にあるように、辞めたいことなんて当然あります。言ってもまだ若いですからね。業績も、入社したときは売り上げ250億円くらいの会社だったのを、社長が陣頭指揮を執って、殺虫剤業界のナンバーワンにして上場も果たし、売り上げは1000億円超えてというのを全部された社長なので、やめる理由がどこにもありません。カリスマ性もありますし。辞めるとは言っているけれども、本当に辞めることはないだろうな、と思っていたのです。でも毎年言うのです。カウントダウンみたいに、「あと4年」「あと3年」と。僕はそのカウントダウンが3年くらいまで来た時も、次の社長が誰かということには全く興味がなかったですね。

まさか自分だとは思っていません。自分より上の役員がたくさんいましたし、本当に夢にも思っていませんよね。でも、スパッと「やってくれ」と。その時は「光栄ですけど、考えさせてください」と答えました。そんなこと考える余裕があるわけないではないですか。もう「は?」ですよ(笑)。 びっくりしているから、声にならないような「はあ……」ですよね。

「あとは満を持して社長の椅子に座ってくれればいいから」と言われて。 それで「俺はパーティーに行くから」と一人でラウンジに残されて。しばらくのみ込めませんでしたね。「え、俺?社長?」みたいな。こんなこと誰にも相談できないでしょう。「社長って言われたんだけど、どこまで本気だと思う?」とか誰にも言えないではないですか。自分一人で消化するのは結構大変でしたね。

【聞き手】

(役員の中で)一番お若くして社長になって、あつれきみたいなものはなかったのですか?

【川端】

それが本当に、うちの社風と言いますか、大塚現会長や役員の方々が長い時間をかけてつくられた、うちの会社の良いところだと思いますね。僕は他の会社のことは分からないので何とも言えないのですが、他の会社では社長が言ったことに役員が賛同しない、といったことをたまに聞くのですよ。でもうちは、社長が決めてこうだと言えば、全く逆風はないです。皆その言葉にまとまって動くという社風です。

僕が社長になったときに、今日から社長はこの人だから、この人についていく、という雰囲気になりましたね。そういう(役員の風当たりが強いといった)苦労はないです。よく言われるのですよ、「大変でしょう」と。でもそんなことは全くないですね。それは僕がどうこうではなくて、(大塚現会長が)長い時間をかけてそういう社風をつくり上げてきたのでしょうね。

【聞き手】

社長になってくれと言われたときに、大塚現会長からこの先20年くらい社長をやってくれと言われたと。

【川端】

本当にありがたい話です。20年間社長の椅子にどんと座れ、という意味ではなくて、お父様から引き継がれて15年間社長をやった大塚現会長ご自身の経験から、ロングタームでないと経営はできないということです。今日やること、明日やること、今年やること、それぞれ考えることはあるのだけれど、ロングタームで見た方がいい、自分もそうしてきたから、というのが大前提だったようです。

そこで、新社長は若くないといけない、と思われていたと思いますね。その経験を言葉にすると、年数自体は20年でも15年でもいいと思うのですけど。僕は当時42歳でしたから20年後でも62歳。それを「やれ」というよりは、「やった方がいいよ」と。

社長プロフィール

President's profile
氏名 川端 克宜
役職 代表取締役社長

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