株式会社ディー・エル・イー ~無職から上場企業経営者に。どん底から這い上がった男の大逆転劇~

Vol.2 “カッコイイ起業家像”とは

株式会社ディー・エル・イー 代表取締役CEO & Founder 椎木 隆太 (2017年7月取材)

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―“カッコイイ起業家像”とは―

【椎木】

首都ハノイの支社長ということで、若造でしたが、当時ソニーは世界トップの企業でしたので、外国人代表というと私に声がかかりました。大学の先生をやらせてもらったり新聞の記事を連載したりと、とてもいい経験をさせてもらいました。

そのうち、ハードウェアのメーカーであるソニーのビジネスを、そういったロビー活動やいろいろなものを含めて、私の中ですべて見切ったというか。当時はやはり天狗だったので、そう思っていたのですよね。

ソフトとハードの両輪があって初めて世界を獲れると盛田さんはずっと言っていたので、私はソニーのもう一つの大きな軸であるソフトウェアのビジネスをぜひ勉強していきたいと思いました。それでソニーを卒業できるかもしれないと。

やはりソニーを卒業することはずっと意識としてありました。実はベトナムから帰ってくるときに、ここで起業できるかなと思ったのです。ベトナムではかなり外国人代表として活躍する機会があったので、そのベトナムと日本をつなぐ何かを立ち上げれば、人脈や信頼があったので、なんとか会社みたいなものをつくれば、成功できるのではないかと一瞬よぎりました。

しかしそれは狭間ビジネスすぎて、自分の中で描く”カッコイイ起業家イメージ”とちょっと違ったのです。例えば盛田さんやか、私がカッコイイと思う起業家のイメージとはちょっと違うと。日本やアメリカなどを舞台に、ドーンとビジネスを成功させるのが、やはりカッコイイのではないかと思いました。

しかしソニーで支社長までやったのに、どういうビジネスなら自分がカッコイイと思うような起業家になれるのだろうと考えると、もう5年もいるのに、全然まだ見つかっていなかった。本当は2年くらいで見つけようと思っていたのに、5年もたってまだ見つからなかった。その時に気付いたのは、「ハードウェアは団体戦」だということ。研究開発するチームがあって、それをものにする事業部があって、それを売る販売やマーケティングや、そして修理するアフターセールスサービスなど、色々なチームがあって初めて成立する非常に大掛かりなビジネスです。これはやはり1人の力ではどうしようもないなと感じました。

一方で、私がその時に選択しようと思ったソフトウェアビジネスでは、当時世界の頂点はハリウッドでしたが、実は属人的で小さなコミュニティでした。このたった数十人や数百人の小さなコミュミティが世界にすごく影響を与える作品をつくっていると知って、興味を持って勉強すればするほど、1人の力でここまでできるのだと驚いたのです。

ハードウェアビジネスは団体戦。起業するにしても、ものすごいお金とすごいチームを要する。ソフトウェアビジネスというのは、実は投資もそこまでかからず、1人が得た信頼や期待などがあればかなり大きなことができるのだと学びました。私はこれだと思ってソフトウェアビジネスを勉強し、ソニーに十分恩返しをしたところで起業できるのではないかと思いました。

社長プロフィール

President's profile
氏名 椎木 隆太
役職 代表取締役CEO & Founder

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