アドバンテック株式会社 世界的企業の日本法人社長が語る、結果を生み出す思考とは アドバンテック株式会社 元社長兼日本地区総責任者 小池 マイク  (2017年9月取材)

Vol.3 世界トップシェア企業の全貌

インタビュー内容

―世界トップシェア企業の全貌―

【ナレーター】

産業用コンピューター世界トップシェアを誇るアドバンテック。その全貌に迫った。

【マイク小池】

産業用のコンピューターとは何かというと、機械の中に入るコンピューターです。一番わかりやすく言うと、品川駅には、たくさんのデジタルサイネージがありますよね。そのデジタルサイネージの裏で実際に動いてるようなものが産業用のコンピューターです。あるいは、医療機器などもありますが、MRIや超音波診断装置などの中では、コンピューターが画像処理をするために裏で動いているのですが、そういったところに入っていくコンピューターで、ボードの形になったり、ボックスの形になったり、あるいはタッチパネルの形になったりという形のコンピューターです。これは一般のコンピューターとは異なり、機械の中に入りますので、7年間であるとか、長い間もたなければならないとか、環境的にすごい熱い環境、温度の高い環境であるとか、あるいは零下何度の環境でも動くという、色々な形のものに対応するような、そんなようなコンピューターをつくっている会社です。今、その会社が新たなこのIoTの時代に向けて、新しいリーダーシップを取るということで、世の中から非常に評価を受けていますが、それらのコンピューティングがIoTの時代に適応した形のプラットフォームを用意するためには、ソフトウェアを絡めたソリューションが必要です。そこで、ソフトウェアと一緒になった、クラウドの世界とつなげられるようなワイズパーズというようなミドルウェアのソフトウェアとともに、新しいプラットフォームをつくっていく、そのような会社です。IoTの時代がこれから大きく花が咲く中で、プラットフォームを提供する会社ですので、それらを使って新しいシステムをつくるような会社に対して商品を売り込む、そういうようなことをやっている会社でございます。

【ナレーター】

アドバンテックの最大の強みは世界で最も早く顧客へテクノロジーを提供できること。これが、世界トップシェアを後押しする要因の1つでもある。

【マイク小池】

例えばCPUでは、世界トップのインテル社と非常に高度なレベルのパートナーシップを取り、最新のチップを使った最新の製品をタイム・トゥ・マーケットで投入できるという、世界で最も早くに、最先端のCPUを使い、最先端のOS環境を使ってお客様にそのテクノロジーをお届けする、新しい時代の“テクノロジーイネーブラー”であることが、アドバンテックの最大の強みです。ソリューションレディプラットフォームという形で、ハードとソフトを組み込んだ形で、お客様にそのIoTのソリューションをつくっていただけるようなものを提供しています。それから更に1歩進みますと、第3フェーズという、実際そういうものをつくるインテグレーターのみなさんが大活躍する時代になってきます。これが、IoTが1000兆円とも1300兆円とも言われる経済規模になるという、1つの理由なのです。そして、これからそういう会社が数多く現れてきて、そういうことが行われてくるわけです。すでに現在、スマートコンストラクションとか、あるいはスマートアグリカルチャー、農業におけるスマート化、IoT化といった形で、数多くのIoTのアプリケーションがすでに現実に現れてきています。これらを行うためには、いわゆるバーティカルという言い方をしていますが、ドメインのノレッジ、つまりそれぞれの業界におけるノレッジがないとできないのです。医療の分野であれば、医療分野に携わっている方々がどういうIoT化を進めたらいいかということを考える人たちがいなければなりません。我々はそこに対してプラットフォームを提供する会社ですので、そのプラットフォームを使って素晴らしいサービスを提供する、こういう時代がもう既に始まってきますけども、これからもっと激しく始まってくるでしょう。その中には新しい企業も出現してきます。
サードウェーブという本がございます。第1のウェーブが何かというと、インターネットの時代。ちょうど1990年頃からインターネットが始まった時代です。それから、約2000年の頃から始まった、スマートフォン、あるいはWeb2.0と言った、いわゆるポータブルな世界におけるインターネットの活躍。これが第2フェーズです。そして、第2フェーズはそろそろ終わりを告げて、このInternet of Things、第3フェーズに入ってきているということです。この第3フェーズで新しく数多くの会社が生まれ、それが第4次産業革命に繋がり、この人類の歴史上、次の我々の進化の過程に入っていくというのははっきりと見えています。これは過去によるシンギュラリティとか、そういう時代でもあります。つまり、AIが人間の知能を超えて新しい世界をつくるという時代ももうすぐ来るでしょう。そういった中で、アドバンテックはあくまでIoTにおけるプラットフォームを提供する会社として、この産業を支えていく位置づけとしてやっていきたいというふうに思っています。


経営者プロフィール

氏名 小池 マイク
役職 元社長兼日本地区総責任者

会社概要

社名 アドバンテック株式会社
本社所在地 東京都台東区浅草6-16-3
設立 1997
業種分類 その他の製造業
代表者名 小池 マイク
従業員数 229名
WEBサイト http://www.advantech.co.jp/
事業概要 1) 計測機器の開発、製造及び販売、及び計測システムの開発及び販売 2) コンピュータ機器、コンピュータ部品の製造販売並びに輸出入 3) コンピュータ制御によりシステム開発及び販売 4) コンピュータのソフトウエアの設計、開発及び販売 5) 前各号に関する業務の見積代行、入札及び販売代理 6) 前各号に関連付帯する一切の業務
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