Vol.2 倒産危機の先にあったビジネスチャンス
インタビュー内容
―倒産危機の先にあったビジネスチャンス―
【ナレーター】
その後、起業の準備を始めた黒川は、車販売の営業職に従事したあと独立。順調に利益を伸ばしていったが、独立3年目に着手した事業が黒川を窮地に立たせることとなる。
【黒川】
留学していた高校時代の友達がスノーボードを持って帰国してきて、当時日本でまだスノーボードは売っていなかったので「これは面白い。やろう」と思って、人生で初めて1000万円以上の借金をして店舗を出したのです。1年目はびっくりするくらい当たって、吹き上がりました。2年目は大手のスポーツ用品店が一気に出てきたら、僕らは並行輸入で商品を仕入れていたので、すごく叩かれて、全く日本で仕入れができなくなりました。そのため、良いものが仕入れられなくなったので、ピタッと売れなくなりました。一時期は本当に1日で100万円以上を売り上げていたのに、2年目は1日5000円とかの売り上げになってしまいました。そこでいけなかったのは、まだ経営者として未熟だったので、判断を誤ってもう1年続けてしまったことです。それが借金を膨らませることになって、3年目に閉店した時には瀕死の重傷の状態で、莫大な借金を抱えて倒産寸前でした。本当に、死のうかなと思ったこともあります。だけど、死に踏み切らなかった理由は、「死ぬのはいつでも死ねるから、ここを絶対に乗り切ろう、絶対に乗り切ろう」と、自分に暗示をかけるように言い聞かせていたからです。よくお風呂の中で1人になった時に、自分で「絶対乗り切るんだ、絶対乗り切るんだ」と、洗脳するように言い聞かせていました。
【ナレーター】
莫大な借金の返済生活を経て、リスタートへの準備を整えた黒川はより多くの顧客を満足させたいと着目したのがリラクゼーションサロンだった。
【黒川】
もっと賑やかな仕事をしたいなと思い、飲食店を経営しようか、など色々考えましたが、自分の中で何かしっくりきませんでした。当時、会社を潰しそうになった理由は自分の無知から来るのではと思うようになって、ものすごい量の本を貪るように読んでいました。その中で歴史の本も読んでいたのですが、過去の覇者たちが皆、不老不死に走っているような話をよく目にしました。それで、「なるほど。人は多くのものを手に入れると、健康にいくんだな」と考え、「それならばこれからは絶対ヘルスケア産業だ」と思いました。それから、ヘルスケアの産業で自分ができることってなんだろうと思った時に、たまたまこのマッサージのリラクゼーションサロンというものが、ちょうど先発組が店舗を出し始めていた時期なので、(そこに着目し)僕らは後発組で、後を追いかける形で店舗展開を開始しました。

経営者プロフィール

氏名 | 黒川 将大 |
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役職 | 代表取締役 |
会社概要
社名 | 株式会社nobitel(旧株式会社フュービック) |
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本社所在地 | 東京都新宿区大京町22-1 グランファースト新宿御苑2階 |
設立 | 1993 |
業種分類 | サービス業 |
代表者名 |
黒川 将大
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従業員数 | 1658名 |
WEBサイト | https://fubic.com/ |
事業概要 | 主に健康やスポーツにかかわる分野に特化しており、世界240店舗以上、業界トップシェアを誇るストレッチ専門店「Dr.stretch」、月間1000万PVを誇るテニスポータルサイト「tennis365.net」、リゾートホテル「THE SCENE」など幅広く運営。 |