Vol.4 日本一になった「ピザーラ」
―日本一になった「ピザーラ」―
【齋藤】
デリバリーピザは、先発のところもあるわけですが、淺野流、PIZZA-LAのピザはどういうところを特色にしてやっていくわけですか。
【淺野】
最初に我々が考えたのは、とにかく絶対に嘘をつくのはやめるということです。それから、我々が食べられる商品をお客様に対して提供していこう。飽きない商品を提供しよう。これをまず一番に考えた。それにはやはり、日本人に向くピザを作る、あるいは女性に向くピザをどんどん開発していこうとなりました。
【齋藤】
今は200種類くらいですか?もっと?
【淺野】
もうすごいですね。今までの過去の開発レシピでいうと1000は楽に超えて、常に新しいピザを試食して、1つの商品を作るのに200回くらい、色んなものを作ってですね、これを変えてバランスを整えていくという。
【齋藤】
それから、食材へのこだわり。さっき粉の話がありましたけれども、野菜とかトマトとか、そういうものもこだわっていらっしゃるんでしょうか。
【淺野】
当然、マッシュルームなんかも一番香りの良いブラウンマッシュルームを作って頂いたり、オリーブオイルもイタリア産の10年物の、無農薬のものを使ったりですね。
【齋藤】
製造工程なんかも非常に均質化して、店によって違う作りにならないような工夫もされているのでしょうか。
【淺野】
それが一番大変ですね。この一手間がお客様に違いが分かって頂けるということで、そこを惜しまないようにしているんです。ですから、1つずつ凝っている。普通は何もやらないで、バッと開けてそれで終わりという形だと思うんですけども、我々はそれに色々な工夫や味付けをしていますので、逆に言うとうちのフランチャイズの方は本当に大変だと思います。そういう意味では。
【齋藤】
フランチャイズですが、どんなに良い商品を作っても、フランチャイジーの方が本当にこれを売ることが自分達にも利益になる、お客様にも利益になるというような気持ちで、淺野さんと同じような気持ちで売って頂く方が全国にいるということが大事なんですが、フランチャイジーの選び方というのはどういう風にやっているのですか。
【淺野】
本当に我々は結婚と同じだと思っている。PIZZA-LAというのは娘で、お嫁に出すみたいな感じで我々も思っていて、ですから、単にお金を持ってます、儲かるからやりたい、そういう方は全部お断りしたんです。どちらかというと、割とフランチャイズはアメリカでできてドライな感じだと思うんですけれども、実際我々は日本的フランチャイズとよく言ってて、最後まで一緒にやっていこうという気持ちでの、仲間だと言う風に思っています。
【齋藤】
フランチャイジーとの関係っていうのは、頭ハネでロイヤリティーだけ取って本社だけ儲かって、フランチャイジーが疲弊してしまうというのも長続きしないし、また、本社の方で出すノウハウが大したことがないと。じゃあ、俺は自分でできるといって独立していっちゃう。そういうことが世の中、いろいろな業種でありますけれども、淺野さんのところは常に色々な新しいものをフランチャイジーに対して供給していって。ちゃんと、十分彼らが食べていけるような仕組みをつくってあげるというようなことに注力されているわけですね。
【淺野】
はい。PIZZA-LAにおいては直営店の比率がだいたい40%ぐらいなんです。そうすると、そこの直営店で様々な実験をして、例えば、今日でもおそらく10種類ぐらいのいろいろなパターンでやっていまして、その中で一番優れた販促や商品を提供し、フランチャイズにフィードバックしていくという形を常に取っています。
経営者プロフィール
氏名 | 淺野 秀則 |
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役職 | 取締役兼グループ代表 |
会社概要
社名 | 株式会社フォーシーズ |
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本社所在地 | 東京都港区南青山5-12-4 全菓連ビル |
設立 | 1980 |
業種分類 | サービス業 |
代表者名 |
淺野 秀則
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従業員数 | 1,136名 |
WEBサイト | http://www.four-seeds.co.jp/ |
事業概要 | 「PIZZA-LA」を始めとしたデリバリー事業、「TO THE HERBS」を始めとした外食事業 |