ランサーズ株式会社 働き方に改革を！労働の概念を覆したクラウドソーシングビジネスの全貌 ランサーズ株式会社 代表取締役社長 CEO 秋好 陽介　 (2015年12月取材)

―ランサーズの企業文化と今後の展望―

【聞き手】

ランサーズってどんな会社ですかって言われたらなんとお答えされますか。

【秋好】

素直でポジティブでまじめな人が多いですね。

ロゴもブルーなんですけども、よく青い会社ですねって言われますね。良い意味で言うと誠実というのもあると思いますし、悪い意味で言うと青臭いじゃないですが、若いとかでしょうか。

しかし結構それはランサーズを表していて、ただ青臭くても良いなと思っているところがあって、ずる賢くやれば、ショートカットしていくことができることもあると思うんですが、恐らく我々の社員はそれをやらないんですよね。

まじめに向き合って誠実にやるということを文化としていて、短期的にはずる賢くやったほうがいいのかもしれませんが、やはり中長期的には僕たち労働とか雇用という重いテーマを扱っているので、まじめにやることをポリシーと。何が正解とかはないですけどやっていますね。

【聞き手】

一番多く口にされるメッセージ、言葉というのはどんなことですか。

【秋好】

「ランサー第一主義」ということでしょうか。

我々「Lancers way」っというのがありまして、ミッションというのは「時間と場所にとらわれない新しい働き方を作る」というものなんですが、「Lancers way」っていうのが、一番口にしていることに近いんです。

7つ、ランサーズとして大事にしていることがあるんですが、1つ目が「ランサー第一主義」、クライアントも大事、企業も大事、株主も大事、お客様もみんな大事なんですけれども、究極、誰を大事にするかというと、ランサーさんだと。

ランサーさんさえ笑っていれば、クライアントも喜ぶし、我々もハッピーなので。そこを究極、考えましょうということなんですね。

他も説明させてもらうと、ポジティブ思考とか、やりきるとか、チームランサーズだとか、誠実とかチャレンジというのがありまして、そういったことは日々かなり発言していますし、皆にもそういう行動をすることを求めていますね。

事業戦略と、企業文化って組織にあると思っているんですが、事業戦略は真似できるんですよ。ただ企業文化や組織はすぐには真似できないんですよ。ここを、自分たちらしい強みのある組織にしていくというのは、私たちがビジョンを実現するために絶対なくてはならないものなので、ここはすごく大切にしていますね。

1番それを広めるのは役員、部長、マネージャーだと思っていますので、彼らに最もそれをやってもらっています。逆に言うとそれができる人をマネージャーにすることを心掛けていますね。

能力があるからマネージャーというわけではなく、「ランサーズらしい」がマネージャーにすると。

【聞き手】

因みに中長期で考えた時、何年にはこうしていたい、例えばIPOは何年にしようとか。そういうのはお考えだったりするんですか。

【秋好】

2020年に1,000万人がグローバルで働けるプラットフォームにすることが、中期的な目標なので、そこが最優先事項ですね。もちろん、IPOとかも考えているんですけども、2020年に1,000万人というのが最優先。そこのなかで当然どこかでIPOというタイミングがあると思いますけども。

【聞き手】

ご自身は因みに、例えば40歳の時にこうでありたいとか、50歳でこうでありたいとか、目標みたいなものはおありですか。

【秋好】

40歳というところでいうと、弊社はクラウドソーシングをやりたいのではなく、オンラインで自由にどこにいても働けるという働き方を、広義につくっていきたいと思っています。

クラウドソーシングをもう少し広げて、もっと大きな人にオンラインで働くというのを、正社員であっても派遣であっても何でも、雇用形態は何でもいいんですが、つくっていきたいと思っています。

世の中が変わっていく中で、ずっと同じ組織で働く今までのスタイルだけでは、企業もなかなか、企業の成長もできないと思うので、そこのプラットフォームもつくっているんだなと思うんですね。

50歳という意味でいうと、2、30年ちょっとだと思うんですけども、このインターネットのビジネスだけではなくて、働くとはIoTとか人工知能とか、色々なテクノロジーの変化によっていくと思うので、恐らくそっちの領域でもやっていくんだろうなって思っていますね。

ですので、経営者ではあり続けると思います。ただもう少し後進の指導とか支援とかに携われたらと思っています。