株式会社メタップスホールディングス(旧株式会社メタップス) 対象は世界70億人。若きベンチャー経営者、変革への挑戦 株式会社メタップスホールディングス(旧株式会社メタップス) 元代表取締役社長(創業者) 佐藤 航陽　 (2015年11月取材)

―メタップスのこれから―

【聞き手】

これからやっていきたいことというのは、どんなところですか？

【佐藤】

無限にありますのでプライオリティーをつけるのが難しいですが、私たちのビジョンは「世界の頭脳になる」。究極的に言えば全てのことを知りたいんですよね。世の中がどうなっていて私たちが何者なのかというところまですべて知りたいので、その答えに近づける領域はすべて事業化していって、プロダクトしていきたいなと思っていますね。

まずは金融、次あるとしたらバイオテクノロジーとか、もしくは宇宙とかハルロボティックスというような領域も、多分行くだろうなと思っています。

【聞き手】

そういった最先端技術って世界中の名門大学などが、こぞって研究機関を設けてやっているような感じかと思うんですが、御社の中でもそういうことをやっていらっしゃる方々がたくさんいらっしゃるのですか？

【佐藤】

そうですね、チームなどはありますね。後は結局、学問の研究だとマネタイズが難しいじゃないですか。結果的にスケールが出ないという、その繰り返しなので。私たちは、研究のみというのはあまり意味がないと思っていて、結果的に社会的な価値とか経済的な価値が生めない限りは、やはり世の中には浸透しないと思っているんですね。

【聞き手】

この人はとりあえず目指したいと、逆にこの人は抜きたいなとか、そういった経営者とかはいらっしゃいますか？

【佐藤】

あまりいないですね。なぜかと言うと結局、経済というのは競争していても、いってみればテストの点でどちらが良かったみたいな話と同じじゃないですか。本当は各テーマが違うはずなんだけれども、数字を並べてしまうと比べてしまうので、そこの罠にはまってはいけないなと思っていて。本来であれば、お金とか経済は目的があって、こういうものをしたいからお金を稼ぐんだよという経済のあり方だったはずなんですよね。途中からプロセスの方が大事になって、じゃあいくら稼げばいいのだと、誰より上になれば良いのだと、目的と手段が逆転してしまった状態にあると思うので、そこに陥りたくないというのはあります。

◯◯希望とか、誰かになろうかとか、誰かを追い抜かそうとか思いたくはないですし、そこにあまり脳みそのフォーカスを当てたくないというのがありますね。ルールは誰かがつくった後にその中でみんな泳ぐようになるので、極力ルールに踊らされたくない。自分自身がルールをつくりたかったり、ルールを見つけたりしたい側なので。