株式会社ハードオフコーポレーション ~国内リユース業界の雄をつくり上げた“4つの理念”~

Vol.3 事業を変革させた4つの経営理念

株式会社ハードオフコーポレーション 代表取締役会長 山本 善政 (2016年8月取材)

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―事業を変革させた4つの経営理念―

【山本】

まず、その前20年間ぐらいはオーディオ店やパソコンショップをやっていましたよね。黒物家電の新品の。売り上げが半減になって、本当に当然、生か死かの葛藤がありました。そこで、私の師という、もう1人地元に菊水酒造というお酒屋さんがあります。この先代の社長に相談に行きまして、「山本さん、真っ白になりなさいよ」と言われたのです。それがたった一言ですね。それで、私はワッと気がついて、やっとそれでリセットボタンを自分で押すことができました。そうすると、真っ白になりますよね。

初めて気がつくじゃないですか。本当に真面目に仕事をやっていました。だけど、なぜこんなに売り上げが一挙に半減になるのだろうと。神様仏様というのはいないのだなということにも気がつきました。では、なぜ売り上げが半分になるぐらいのことが起こるのだろう。要は、私の今までの経営理念が、社会とお客様からNGを食らったと思ったのです。理念が正しくないビジネスは、どこかで罰が当たったなと。どちらかというと、自分たちがもうかればいいというようなところが多かったです。そういうことが否定されているのだなということに気がつきました。ですから、真っ白になって、もう1回生かされるのであったら、本当に世の中から必要なものでなければだめなのだなということで、私どもの経営理念は1に、社会のためになるか。2にお客様のため。3に、社員スタッフのため。4は会社のため。この4つのことに気がついて、優先順位も1〜4と気がついて、1つ欠けてもだめだなと。この経営理念に気がついたら、まず、ものすごく心が楽になりました。

まず、それに気がついて、それに沿ったビジネスというのは何なのかと。できれば、今までの仕事も生きてと。そこで、実は、中古のリユース品を扱うお店と。それは、前はサウンド北越といって、高級オーディオ店でこういうスピーカを売っていたわけです。ですから、これを売るためには、前に売ったオーディオを下取りすればいいわけでしょう。当時は、その下取りをした品をみんな倉庫で全部ためていたわけです。それを1年に1回、大蔵払いやガレッジセールで当時の下取りの中古品だけを1年に1回セールで売ったら、ものすごく売れたのです。これはずっとヒントです。

1年中、中古の店にしたらどうなるかと。当時はそう思っていました。ただ、そのときは、中古屋は格好が悪いし、やる必要はないなどと思っていたけれども、ヒントとして頭にずっと残っていました。ということで、今度は社会のため、お客様のためになるためには、どんなビジネスかと。そうすると、循環型社会が21世紀と言われていましたよね。環境の世紀がこれから近づくにあたって、リユースは一番環境に優しいビジネスだなと思いました。

ではその時に、色々なリサイクルショップと言われていたお店は既にありましたが、色々見に行くと、私は「5K」があると思ったのです。汚い、臭い、感じが悪い、かっこ悪い、危険。環境に正しい社会に本当はいいビジネスなのに、お客様から支持を受けていないわけです。この5Kを逆5Kにすればいいのだなと思ったのです。かっこ悪いをかっこよくとか、感じ悪いを感じよくとか、汚いをきれいとか、それを徹底的に逆へ変えれば、環境の世紀でリユースは社会にとっては最もいいビジネスではないかなと思ったわけです。お店はともかく明るくてきれいな、そして、働く人たちも元気よく、笑顔でお客様を迎えられるような状況。そして、買い取りに対しても透明度の高い仕組み。ですから、そういう意味では、坂本さんが作った『ブックオフ』と、この『ハードオフ』は日本ではある意味では、従来の業界を一変させたと思います。

やはり一番なのは、このときに21世紀は循環型社会で、リユースということが社会から、まず大きくは社会が必要としていたと思いますね。あとは、当然お客様が家庭内のストックが行き場所がないぐらい、押し入れにもパンパンでしょう?タンスの中も。ですから、お客様も困っていたということです。ですから、そのお客様から我々は仕入れを介在させて、また必要な人につなぐビジネスです。中古の中継基地だと思います。

社長プロフィール

President's profile
氏名 山本 善政
役職 代表取締役会長
生年月日 1948年4月1日

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