株式会社オープンエイト ~40代で起業!7兆円市場に見い出した活路とは~

Vol.3 アイスタイルでの大改革

株式会社オープンエイト 代表取締役社長 兼 CEO 高松 雄康 (2017年7月取材)

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―アイスタイルでの大改革―

【高松】

(アイスタイルでの日々は)大変でしたね。今のオープンエイトよりちょっと規模が大きいくらい、100人に満たないほどの会社でした。ベンチャー業界というのは、今と違って潤沢なプレイヤーがいるわけでもなく、限られた資産の中でやりくりしなくてはいけませんでした。特にコミュニティサイトはお金になりにくい商売ですし、当時は口コミなんて全く信頼されていなかったので、広告主さんに広告依頼、タイアップ依頼などをするのも非常に大変でした。

当時販売していたサービスが、安価すぎるせいで逆ざやになってしまっていて、売れば売るほど赤字になる状況でした。僕が経営陣に参入して最初にやったのは、それを一旦全部売り止めて、サービスを一から刷新することで一気に収益を倍増するということでした。人事も含めた全社にメスを入れていきました。当時の売上が6億円ぐらいしかなかったのですが、刷新の結果倍の売り上げを上げることに成功しました。立場としては売上総責任者のような形でした。結果を出すことができたので、良かったですね。

やはりどこの会社も、人が財産だと思いますね。そうした素晴らしい財産である人の集まり具合で言うと、大企業などとは比べ物にならないくらい苦戦するし、ベンチャー企業ならではの「100人の壁」、「200人の壁」の苦しみを味わいながら、やっとの思いで上場したんです。上場すると、数字に対するコミットメントが厳しくなります。

これはアイスタイルだけでなくどの企業もぶつかる壁だと思いますね。すごく守りに入らないといけないし、それでもその中でも攻めないといけない、といった感覚でした。上場してから、2010年から2015年の間、副社長として子会社を含む全事業の統括、シンガポールをはじめとする海外の方々との連携を担っており、非常に大変な時期でしたね。

会社が大きくなればなるほど、自分が本当にやりたいこと、共に仕事をしたいと思うメンバー、といったところに自分の思いだけではどうしようもない部分が出てくるんですよね。
自分の会社とはいえ、僕はファウンダーではありませんし、株主の皆様に支えられているわけですから。そういったことを考えた時に、ラストマイルで40歳を越えた時に、自分の本当にやりたいことは何だろう、そしてそれを誰とやりたいのだろう、と考えるようになりました。

時間がかかり、相当遅いタイミングにはなりましたが、2015年に起業することを決めて、このオープンエイトをつくりました。

(アイスタイルで勤めていた頃から)ビジョンは変わっていないんですよ。元々、世界中の人々のライフスタイルに革命を起こしたい、ユーザーの心を動かすようなことをしたい、という思いは僕自身不変のものですね。その思いがありましたから、ユーザーの心を動かすようなビジネスをやりたい、ということまでは決まっていたのですが、実はビジネスモデル云々の前に、僕がこの会社で重要視したポイントというのは「何をやるか」よりも「誰とやるか」でした。

自分が本当に一緒にやりたいと思えるメンバーを集めて、タッグを組んで世界中の人々に影響を与えるようなことをする、となると、事業ありきというよりは人ありきですね。たとえ取り組む事業がどれだけ古臭くても、つまらないものだったとしても、「誰とやるか」ということを重要視し、メンバー集めを行いました。オープンエイトはそうして立ち上がった会社です。 その時にはもちろん動画のビジネスはあったのですが、そこで限界突破できるかというと、当時は確信を持てなかったので、スモールスタートで事業を始めました。

最初に始めたビジネスというのは、自社でプロダクトをつくるということももちろんですが、スマートデバイス上の動画の広告でした。その事業を選んだ理由というのは、当時は動画をビジネスの主にしているプレイヤーが少なかったことがあります。動画がグッと来ていたことに対して、ビジネスや収益の面で興味を持っている人はいたのですが、それが世の中にどういった影響を与えるのか、というところにまで興味を持っていた人は少なかったんですよね。僕は、インターネット時代における動画という存在は、間違いなくユーザーの気持ちを動かすきっかけになる、と感じていました。これは大きな転機だな、と思いましたね。

回線も速くなって、スマートデバイスもこれだけ普及していますから、間違いなく写真テキストの時代から、ユーザーの気持ちを動かすのに動画をメインで用いる時代が来るだろう、間違いなく世の中に流れているコンテンツは全て動画になっていくだろう、ということに気づきました。とはいえ、いきなり動画のメディアに関するビジネスをするのは、すごくお金もかかるし、人も集めなくてはいけませんよね。それでは会社として立ち行かなくなってしまうので、自分が最も得意としているマーケティング領域で事業を進めようと思いました。

まずスマートデバイス上で動画の広告を流して、動画によってユーザーの気持ちが動く、ということを証明するだけの実績をつくってからまた違うことをやろう、と決めて、女性に向けた広告を流すプラットフォームをつくろう、ということになりました。それがメイン事業で、『OPEN8 AD Platform』といいます。今では、弊社はのべ1億人ほどのユーザーに対して動画広告を露出できる事業を持っている、ということになりますね。

社長プロフィール

President's profile
氏名 高松 雄康
役職 代表取締役社長 兼 CEO

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